片づけの基本は、ものの置き場所を決めること。同じ種類(カテゴリー)のものを集めて収納する方法のほかに、同じ種類でなくても同じタイミングで使うものをまとめておく方法があります。
「外出するときのセット」や「いろいろな作業をするときのセット」のように、同じタイミングで使う複数のものをセットにしておくと、ワンアクションで取れて便利です。
カジコレ評価
同じタイミングで必要なものをまとめて収納する | |
---|---|
カジコレ評価 9点 | 用意の手間が省ける |
同じタイミングで必要なものをまとめて収納する
ものの置き場所を決め、毎回使ったものをその定位置に戻せば、お部屋は散らかりません。
定位置の決め方としては、同じ種類(カテゴリー)のものを集めて収納する方法がわかりやすいです。例えば、文房具類はここの引き出し、薬や衛生用品は救急箱というように、「このカテゴリーのものはここを見ればある」状態を作ります。
しかし、ものによっては、種類(カテゴリー)に関係なく、同じタイミングで使うものをまとめておく方法が便利です。何かの行動のときに使うもの・どこかへ出かけるときに持って行くものをいっしょに収納しておけば、毎回ラクに用意ができます。
- 出し入れの手間が減る
- 忘れ物をしない
- 作業しやすい
- 片づけやすい
・・・などの効果が期待でき、特によく行う行動であればあるほど、時短できて効率的です。
スポーツクラブの着替えセットやタオル、会員証をまとめて置けば出かけるときにバタバタしなくて済むよね。
この考え方は「種類別(カテゴリー別)収納」ではなく、グルーピングと言われています。なんらかの行動や作業をするのに必要な複数のものをひとつにまとめる収納方法です。
グルーピングとは、いっしょに使う/持って行くものをひとまとめにして収納する方法のこと
「身支度セット」「お弁当作りセット」など毎日手にするものはもちろん、「冠婚葬祭セット」のようにたまにしか使わなけれど同じタイミングで必要なものをまとめて収納しておけば、毎回探しまわらなくて済みます。
外出するとき用のセット
外出するときに毎回必ず持って行くものは、あらかじめセットにしておくと便利です。
持っていくものセット
外出するときに持っていくもの(鍵、定期券、ハンカチなど)をまとめて置いておくと、毎回あちこちから集めなくて済むのでラクです。さらに、忘れ物もしにくくなります。
持って行くものセットの置き場所は玄関が便利ですが、身支度する場所(クローゼット)などで構いません。自分が一番置きやすく取りやすい場所にすると良いでしょう。
ポケットティッシュ、マスク、エコバッグなど、靴を履いてから気づいて取りに戻るのは面倒だけど、全部セットにして玄関に置けば◎
身支度セット
同じタイミングで身につける下着を一つの引き出しにまとめると、あちこちの引き出しを開けることなく一度に取れて便利です。
靴下と下着を同じタイミングで身につけるならいっしょに収納するのが良いですが、「下着は入浴後、靴下は外出時に身につける」のであれば、下着はパジャマといっしょに、靴下はハンカチといっしょに収納するのが合理的と言えます。
習い事セット
子どもの習い事のグッズや、スポーツクラブの着替えセットなどは、持って行くものをすべてまとめてそれ専用のバッグに入れておくと、出かけるときに慌てずに済みます。
習い事のペンケースなどは、学校用とは別に習い事専用のものにしておくと、毎回入れ替えの手間がはぶけ、忘れ物防止にもなるのでおすすめ。
スポーツの習い事で靴やボールなどを玄関に置きたいなら、道具やウェアを置く棚を玄関に設置してひとまとめにしておくのも一つの方法です。
小さい子どもの外出セット
小さい子どもを連れて外出するときに必要な替えのおむつ、ウェットティッシュ、ハンドタオル、レジャーシートなどは「外出セット」としてひとまとめにしておくと便利です。夏場なら日焼け止めや虫除けもまとめておくと良いでしょう。
玄関先に置いておけば、子どもといっしょでもすぐに動けます。
冠婚葬祭セット
冠婚葬祭セットは使う頻度は低いですが、まとめておけばいざというときに慌てずに済みます。
礼服バッグ、ふくさ、香典袋やご祝儀袋、筆ペン、真珠のアクセサリー、ストッキング、数珠などは、ボックスにまとめてクローゼットの一番上や押し入れの奥などに収納しておきましょう。
あまり使わないものは高いところや奥の方に収納して、取り出しやすい位置はよく使うものに譲るのが合理的!
いろいろな作業をするときのセット
食事やお弁当作り、お菓子作りなど、何らかの作業をするときに必要なものをまとめる方法です。
食事をするの時のセット
朝食セット
食事のたびに調味料を探して冷蔵庫とテーブルを行ったり来たりしているのなら、「朝食のときに使うもの」をトレイにセットにして冷蔵庫にしまっておきましょう。
洋食派なら「バター、ジャム、カップヨーグルト、ドレッシング」など、和食派なら「佃煮、漬けもの、ふりかけ」などがトレイにまとまっていれば、ワンアクションで朝食の準備が整います。
もちろん、納豆やパックジュース、乳酸菌飲料、チーズなど、セット内容はその家庭次第です。
よく使う食器セット
毎回の食事によく使う食器が決まっているなら、最初からそれらをセットにして食器棚に収納しておくと、毎回パッと用意ができます。
例えば、朝食で使うパン皿、スープ皿、マグカップ、カトラリーをひとつの引き出しや棚の同じ段に置いておけば、簡単にテーブルの上に並べられて便利です。
カトラリーセット
食事のときに毎回のように使うカトラリー(スープンやフォークなど)をトレイやカゴにひとまとめにしておけば、そのトレイごとテーブルに運ぶだけでOKです。
食事が始まってから「あ、スプーンがない」と席を立ってキッチンへ行く必要がなくなります。
ポイントは「家にあるカトラリー類を全部ひとまとめにする」のではなく、「ほとんど毎回使うものをセットにしておく」こと。カトラリーにはナイフも含まれますが、ナイフを使う機会がそれほどないのであれば、普段使いのカトラリーセットにナイフは不要です。
お弁当作りセット
お弁当箱、仕切りカップ、ピック、ソース入れなど、お弁当作りに必要なこまごましたものをひとまとめにしておけば、用意が簡単に済みます。また、お弁当作りが終わったあとに戻すのも簡単です。
キャラ弁を作る人は、海苔やデコふりかけ、はさみなどをいっしょにしておくのも良いでしょう。
お茶セット
お茶をよく飲むなら、急須、湯飲み、茶葉をセットにしてトレイやカゴに収納しておくと、毎回の用意がラクになります。ポットや電気ケトルの近くにおいておけば、さらに便利でしょう。
コーヒーセット、紅茶セットなども同様で、必要であれば砂糖やクリーミングパウダーもいっしょにすると、手間が一回で済みます。
パスタセット
パスタ(乾麺)、トマト缶、レトルトのパスタソース、パスタメジャーなど、パスタを作るときに毎回必要になるものをひとまとめにしておけば、取り出すのがとても簡単です。あちこちの引き出しを開けてものを探す必要がなくなります。
お菓子作りセット
ハンドミキサーやケーキ型、クッキーの抜き型など、お菓子作りのときにしか使わないものは、「お菓子作りセット」としてひとまとめにしておきましょう。用意も片づけも簡単になります。
お菓子作りをたまにしかしないのなら、お菓子作りセットの収納場所は高いところか奥の方でOK!
子どもの制作グッズセット
ダイニングやリビングで子どもが制作(例えば工作や手芸、お絵かきなど)をすることが多いなら、毎回使うグッズをセットにしておけば、取り出すのも戻すのも簡単です。
モビール、ビーズ、手芸道具、折り紙、画用紙など、セットの内容はその子の興味に合わせて。
子どもの勉強セット
子どもが自分の部屋ではなくダイニングやリビングで勉強することが多いなら、トレイやファイルボックスにテクストやワーク、文房具をセットにしておくと、用意も片づけも簡単です。
持ち手つきのカゴやファイルボックスなら、ダイニングやリビングと、自分の部屋を行ったり来たりするときも、ひょいっと持って行けます。
「ご飯の時間だからテーブルの上を片づけて!」があっという間に終わりそう。
- Keep Life Simple! 世の中に、こんなに便利なものがあったのか! もの選びで暮らしはぐんとラクになる
- おうち時間が楽しくなる! 家事の裏ワザ
- 幸せを呼ぶ 家事「時短」の楽しい小ワザ88
- 時間もお金もかけない! ほったら家事
- 「片づく仕組み」のつくり方―――「きれいな部屋」のコツは、こんなにシンプル!
- ムダ家事が消える生活
- 死んでも床にモノを置かない。
- 水谷妙子の片づく家〜余計なことは何ひとつしていません
- 暮らしが本当にラクになる! ベアーズ式家事事典
- タスカジseaさんの「リセット5分」の収納術
- 近道すれば家事効率アップ! 長続きするラク家事収納術
- 長続きするラク家事整理術 (文友舎ムック)
- 「ざんねんな片づけ」から抜け出す本
- 家じゅうの「めんどくさい」をなくす。――いちばんシンプルな「片づけ」の方法
- 家事の呪縛をとくノート