心地よい暮らし研究会 監修、 石川理恵 編集の『家事の呪縛をとくノート』は、「○○しなくちゃ!」の思い込みから自由になって、自分軸で暮らすためのワークブックです。
「家事が思うようにできなくてイライラする」
「こうしなきゃ、と思っていることができなくて悲しい」
「SNSで誰かの素敵な暮らしを見ると自分がダメに思えて落ち込む」
そんな悩みを持っているなら、本書を読むことで暮らしがもっとラクになるかもしれません。
【要約】『家事の呪縛をとくノート』
今回紹介する一冊は、収納や片づけなど暮らしまわりのコンサルティングや情報発信をする5人のチーム「心地よい暮らし研究会(略称:ココ研)」が監修した家事本です。
本書には、「○○しなきゃ! 」の思い込み(呪縛)から自由になり、やる家事・やめる家事を見極めて暮らしを変えるためのノウハウが書かれています。
大きく3つのステップから構成されており、「Step1 自分を知る」にはワークシートがついていて、読みながら書き込んだり、全体を読んだ後にシートに向き合ったりすることが可能です。
「Step2 試してみる」では、よくある家事の呪縛を挙げ、家事ラクアイデアが紹介されています。
「Step3 組み立てる」では、心地よい暮らし研究会のメンバーが自分軸を見つけるまでの道のりが、リアルな体験談や写真とともに紹介されています。
読んで「いいこと聞いた!」とわかった気になるだけでなく、ワークシートで書き込み&実践することで、暮らしをもっとラクにできる本です。
「○○でなくちゃ」は思い込みかもしれない
「○○でなくちゃ」「○○しなくちゃ!」の思い込みがあるために、そうできない自分が情けなく、ダメな人間に思えてしまったこと、ありませんか?
例えば、「物の置き場所はここじゃなくちゃ!」という思い込み=呪縛について、本書ではこのように書かれています。
使う場所から離れたところに物がしまってあると、動線が悪くてバタバタしたり、戻すのが面倒で出しっ放しになったり。それを防ぐためには、シンプルに「使う場所の近く」に置くのがベストですが、造りつけの収納の存在や間取りなどにとらわれて、意外とできていないことがあります。「○○はここに置くもの」という常識を1回捨てて、「どこに置くのが便利?」と考えてみましょう。
『家事の呪縛をとくノート』p.36より引用
歯ブラシは洗面所以外にも置いていい、バッグは玄関に置いてもいい、ランドセルはリビングに置きっぱなしでもいい、物はジャンルごとにしまわなくてもいい……。読んでいるうちに、「えっ、それアリなの!」と目からうろこが落ちることでしょう。
また、「洗濯物は畳まなくちゃ!」という思い込みについては、こう書かれています。
そもそも、本当に畳まなくちゃいけない物って、どのくらいあるのでしょうか。「使うときに困らなければいい」という視点で考えてみると、シワをつけたくない洋服やハンカチ以外は、丸めたり、放り込んだりで問題ないといえそうです。洋服だって、ハンガーにかければシワをつけない目的はクリアできます。
『家事の呪縛をとくノート』p.68より引用
確かに!と膝を打ちたくなりますよね。やる家事・やめる家事の見極めはひとりひとり違うので、絶対的な正解はありません。でも、「この家事って本当に必要?」と考えてみるのが第一歩です。
【感想】思い込みから自由になって自分軸で暮らす
『家事の呪縛をとくノート』は、私たちがとらわれている「○○でなくちゃ」「○○しなくちゃ」の思い込み=呪縛をとき、ラクに暮らす方法を提案してくれるワークブックです。
○○でなくても、○○しなくても、それで自分の暮らしがもっとラクになるなら、何の問題もありませんよね。呪縛から自由になって、自分軸で暮らしたい人は、ぜひ読んでみてください。
『家事の呪縛をとくノート』の目次
『家事の呪縛をとくノート』の目次を本から引用します。
家事が苦しいのはなぜでしょう?
この本について(About this book)Step1 自分を知る
自分がモヤモヤした家事を振り返ってみる
物理的な持ち時間を可視化する
好きな家事、嫌いな家事を理解する
手放しにくいことは、少しだけゆるめてみる
家事の合格ラインを60点に設定する
自分の手の届く範囲でリフレッシュするStep2 試してみる
・片づけ
「物の置き場所ここじゃなきゃ!」呪縛
「物はちゃんとしまわなきゃ!」呪縛
「○○があって当然」呪縛
「ミニマリストみたいに物を減らさなきゃ!」呪縛
mini column・掃除
「掃除ギライはだらしない人……」呪縛
「休みの日は掃除しなくちゃ!」呪縛
「道具と洗剤はそれ用を使わなきゃ!」呪縛・洗濯
「洗濯物は畳まなきゃ!」呪縛
「仕分けしなくちゃ」呪縛
「服は毎日違うコーディネートにしなくちゃ」呪縛
mini column・料理
「毎日献立を考えなくちゃ」呪縛
「家族に野菜をとらせなくちゃ」呪縛
「手作りしなくちゃ」呪縛
mini columnStep3 組み立てる
呪縛を手放すごとに、「わが家らしさ」が見つかっていきました
好きと呪縛は紙一重。心の余裕をなくさないことが大切でした
毎日がんばるのは無理だから、好きな事だけ、いいとこ取りをしています
自分の軸が明確になってからは、主婦業を楽しめるようになりました
うまくいかないときは、全体を引いてみる。家族が笑顔でいられればいいんですよね座談会
『家事の呪縛をとくノート』p.4~p.6より引用
column
おわりに