ラクにきれいな状態を保つには、汚れを防ぐ工夫が有効です。油汚れがつきそうなところはアルミホイルでガードする、換気扇にはフィルターをつける、ぬめりやすい小物は浮かせるなど工夫で汚れがつかないようにすれば、毎日掃除しなくてもきれいをキープできます。
キッチンの掃除を減らすための工夫
キッチンの換気扇やコンロまわり、レンジフード、壁などは、油汚れがつきやすい場所です。
料理をする以上、どうしても油は飛んでしまいますが、ちょっとした予防をしておくことで、掃除がぐーんとラクになります。
油はねを予防
炒め物や揚げ物などをすると、はねた油がコンロまわりの壁に付着します。油が広範囲に飛ぶのを防ぐには、アルミガード(油はねガード)を立てて置くと便利です。
100円ショップで購入できるので、汚れてきたら交換するだけで済みます。
コンロ奥の排気口は、油はねでベタベタしやすいもの。メッシュ部分は油汚れが絡みやすいうえ、網目の間からゴミが落ちると掃除も大変です。
排気口カバーを置けば、この部分への油はねを防げます。フラットなカバーは洗うのも簡単です。
「排気口カバーを買うほどではない」と思うなら、油を多く使う炒め物や揚げ物をするときだけ、コンロの奥の排気口にアルミホイルをかぶせてガードしておくのも良いでしょう。
これなら汚れたら捨てればいいし、手軽だね!
ビストインコンロでない場合、ガスコンロと壁のすき間に油がはねたり、ゴミが落ちたりしやすいですが、コンロ奥カバーを設置することで解決できます。
山崎実業のコンロ奥カバーはガスホースを通せる穴付きで使い勝手がよいです。IHクッキングヒーターやビルトインタイプのコンロ周りのラックとしても使えます。
魚焼きグリルの掃除をラクにしたいなら、グリルの奥行きの1.5倍の長さのアルミホイルを蛇腹状に折り、網の上にかぶせれば、網もトレーも汚れません。使用後はアルミホイルを捨てるだけ。
くっつかないホイルを選べば、食材が網に貼り付いて取れにくなることもありません。
脂がのった魚などをアルミホイルに載せて焼くと、脂がたまり、発火する恐れがあります。脂の多い食材を焼く際は網の上のアルミホイルに穴を開けるか、下のトレーのみにホイルを敷くようにしましょう。
トレーの上にアルミホイルを重ねておくだけでも掃除の手間が大幅に軽減できます。
同じ発想で、オーブントースターのパンくずトレーにもあらかじめアルミホイルをかぶせて置くと、チーズが垂れても汚れません!
アルミホイルではなく、フッ素コートされたグリルトレーを導入するのも良いでしょう。こびりつきにくく、グリルの後片づけがラクです。余分な油をフチに流す「山なり構造」で、食材がカリッと焼けますよ。
壁や棚の上がベタベタするのを予防
キッチンの壁や棚の上、レンジフードの上など、はねた油が付着しないところがベタベタするのは、調理による油煙(油を含んだ煙)が原因です。これを防ぐのには、調理時に換気扇をまわして油煙を外に排出するのがポイント!
コンロの火をつけるのと同時に換気扇をまわして、火を消したらすぐに換気扇を止めてるなら、「少し早めにまわして、少し遅めに止める」を試してみてください。
調理の数分前から換気扇をまわして空気の流れを作り、調理後も数分間まわし続けることで、大部分の油煙を外に排出できます。
また、ギトギトになりやすいレンジフードにはフィルターを付け、本体に油汚れが付着しないようにしましょう。定期的にフィルターを取り替えれば、レンジフードはきれいに保てます。
フィルターの交換頻度は油を使う料理をする頻度によりますが、1か月~3か月に1回が目安です。
フィルターは100円ショップでも購入できます。四隅をマグネットで留めると、簡単に取り付けられますよ!
冷蔵庫や食器棚の上の汚れを予防
冷蔵庫の上や食器棚の上といった高いところのギトギト油汚れは、水平面に大きな紙(新聞誌や包装紙など)またはビニール袋などを載せておくことで防げます。
ラップを貼って周囲をマスキングテープで留める方法もありますが、少し貼るのに手間がかかるかもしれません。(冷蔵庫の上面に排気口がある場合は、そこを塞がないように注意しましょう。)
いずれの場合も、油煙とほこりが混ざった汚れはその紙やビニールの上に付着するので、汚れているのに気づいたら剥がして取り替えればOKです。
野菜室や調味料置き場の汚れを予防
冷蔵庫の野菜室は、野菜から落ちる泥や野菜くずなどで汚れがちですが、底面に大きめの紙などを敷いておくことで野菜室そのものが汚れるのを防げます。
例えば、新聞誌や包装紙、もしくは大きめのビニール袋などでも良いでしょう。何枚か重ねて敷けば、汚れた1枚を取り除くだけできれいな状態をキープでき便利です。
また、調味料の容器は垂れた液で底面がベタベタしやすいもの。調味料を置く場所にはキッチンペーパーを敷いておくと、垂れた液体を吸い取ってくれます。汚れたら替えるだけでOKです。
浴室の掃除を減らすための工夫
水あかやカビが発生しやすい浴室も、汚れにくい工夫をしておくと掃除はかなりラクになります。
浴室の小物は浮かせて汚れを予防
手桶、スポンジ、ボトルなど、浴室で使うものを浮かせて・吊るして保管すると、水切れがよく乾燥しやすいので、ぬめりやカビの発生を防げます。
接地面を減らすことで、洗い場の床や棚も、小物(椅子や風呂桶)なども汚れにくくなり、掃除がラクになるわけです。
抗菌タイプの浴室グッズに変える、お風呂を最後に使った人が50℃のシャワーで洗い流しておく、などの方法でも汚れは予防できます。
お風呂の湿気を飛ばしてカビを予防
お風呂場は湿気がこもりやすいので、換気扇を24時間付けっぱなしにしておくのもカビ予防に効果的です。浴室に換気扇がない場合は、脱衣所にサーキュレーターを設置して湿気を飛ばす方法もあります。
水気がたまりやすく汚れやすいお風呂と洗面所の境目にマスキングテープを貼っておくと、カビや水あかが付くのを防げます。マスキングテープは1か月に1回ほど変えれば良いでしょう。
定期的に防カビくん煙剤で除菌
「防カビくん煙剤」を使えば、銀イオンの煙で浴室全体の黒カビ原因菌をまるごと除菌できます。
カビの発生を防ぎたいものの隅々まで銀イオンの煙を行き渡らせることがポイントなので、椅子や風呂桶は逆さまにしておくなど、カビの生えやすいほうを上向きにすると効果的です。
1か月~2か月に1回の使用で、浴室まるごとカビの生えにくい状態を作れます。
汚れがつきにくいアイテムを導入しよう
ここまでキッチンや浴室の掃除を減らすための工夫を紹介してきましたが、汚れにくいアイテムを導入することでも掃除の負担は軽減できます。
- 汚れがたまりにくく洗いやすい形状
- 丈夫で清潔さを保ちやすい材質
…の2つを兼ね備えた道具や雑貨を選ぶと、掃除の回数を減らせますし、洗うのも簡単です。
例えば、シンクの排水口のゴミ受けのぬめりや網目に付着する汚れに手を焼いているなら、金属製のパンチングタイプのゴミ受けに替えることで、毎日が快適になります。
「がんばって掃除する」よりも「そもそも汚れにくいアイテムにする」ほうがずっと効率的です。
同じく、浴室の洗い場の排水口のゴミ受けも、プラスチック製のメッシュのものはヌルヌル汚れが付着しやすいですが、ステンレス製のパンチングタイプのものなら汚れにくいです。
ティッシュペーパーやペーパータオルでさっと拭って、たまった髪の毛を捨てるだけで済みます。
調理用のザルも、細い針金を交差させた一般的なタイプは交差部分に汚れがたまりやすく、洗いにくいですが、脚付きのパンチングタイプのザル(ストレーナー)なら汚れが絡まず、衛生的です。
浴室で使う椅子はバスタブのふちに掛けられるコの字型のもので、凹凸が少なく、汚れにくい材質のものを選ぶと良いでしょう。
いま家で使っているすべてのアイテムを買い換えるのと費用がかさみますが、「これ、掃除するのが大変だな」と不便を感じているものだけでも買い換えてみると、掃除の負担が軽減できます。
次の記事では、簡単な掃除を習慣にして汚れをためないようにする方法を紹介します。