家じゅうを拭ける洗剤として人気の花王「クイックル ホームリセット」と東邦「ウタマロクリーナー」。大きな違いは界面活性剤の濃度です。ホームリセットは界面活性剤の濃度が低く、二度拭きしなくても速乾でサラサラ。香りもおだやかで、後に残りません。
ウタマロクリーナーは界面活性剤の濃度が高く、洗浄力は強いですが、拭いたあとべたつきが残るので、気になる場合は二度拭きするか、水で薄めて使うといいでしょう。香りは強めです。
どちらも「中性洗剤」(pH6~8未満)ですが、いくつかの違いがあります。順番に見てきましょう。
違い1:界面活性剤の種類と濃度
大きな違いは、主成分の界面活性剤の種類と濃度です。界面活性剤には水と油の両方になじむ性質があり、あぶら汚れを包み込んで水のほうに引きはがします。これが界面活性剤が油汚れを落とすメカニズムです。
ホームリセットの界面活性剤はアルキルアミンオキシド 0.4%であるのに対して、ウタマロクリーナーの界面活性剤はアルキルベタイン 5%です。
ホームリセット | ウタマロ |
アルキルアミンオキシド | アルキルベタイン |
0.4% | 5% |
違い2:洗浄力
界面活性剤の濃度が高いぶん、ウタマロクリーナーのほうが洗浄力は高いといえます。油汚れが付きやすい環境であれば、ウタマロクリーナーのほうが強力に汚れを落としてくれるでしょう。
違い3:拭き掃除の手間
日々の拭き掃除の手間
どちらも汚れに直接スプレーして布などで拭き取りますが、界面活性剤濃度の高いウタマロクリーナーは拭いたあとベタベタした感触が残るので、気になる場合は二度拭きが必要です。
ホームリセットは界面活性剤濃度が低いのでべたつきにくく、二度拭きしなくてもサラサラしています。
バケツや洗面器に張った水にウタマロを数回プッシュして薄い溶液を作れば、二度拭きしなくて済みます。掃除の手間を省きたい人は、直接スプレーできて二度拭きいらずのホームリセットのほうが良さそうです。
ガッツリついた汚れを拭く場合
換気扇の油汚れなど、ガッツリついた汚れを効率よく落とすには、界面活性剤の濃度が高いウタマロクリーナーのほうが汚れを簡単に落とせます。
違い4:香り
ホームリセットよりウタマロクリーナーのほうが強い香りがします。ホームリセットは無香性ではありませんが、容器には「香りが残らないタイプ」と書かれており控えめな香りがします。ウタマロクリーナーの容器には「さわやかなグリーンハーブの香り」と記載があり、強い香りがします。強い香りが苦手な方はホームリセットが良さそうです。
違い5:コスパ
薄めて使うことが苦ではなく、強めの香りもOKな人はウタマロクリーナーのほうが容量あたりのコスパは若干良いです。香りが穏やかなほうがよい、拭き掃除では直接スプレーして手間を減らしたいという人は、容量あたりのコスパは少しだけ低いですが、ホームリセットのほうが圧倒的に向いているでしょう。
※2024年10/13時点の楽天24での販売価格でコスパを比較しました。ホームリセットが1本300mlで454円。ウタマロクリーナーが1本400mlで550円でした。
その他の違い
除菌力
ホームリセットは除菌力、抗菌力を公式サイトでPRしています。ウタマロクリーナーは除菌力や抗菌力はPRしていません。ホームリセットは全ての菌に効くわけではありませんが、除菌もできる点はメリットです。
ホームリセット | ウタマロ |
◯ | ✕ |
使えるもの
ホームリセットとウタマロクリーナーの公式サイトでは以下のような用途が書かれています。どちらも食べこぼしや手垢などの油系の汚れ、水垢や水滴、黒ずみなどの混合汚れ、ホコリの除去など、家中の主な汚れの拭き掃除に適しています。
ホームリセット | ウタマロ |
調理台、ガスコンロ、IH調理器、キッチンカウンター、家具、ゴミ箱などプラスチック製品、洗面台、鏡。窓ガラス、サッシ、シンク、洗面ボウル、床(フローリング、ビニール)、電気製品 (電子レンジや冷蔵庫など)、照明器具、水ぶきできる壁 | 換気扇、キッチンレンジまわりの掃除、風呂、トイレ、窓ガラス、アルミサッシ、水拭きできる壁紙、家具、床、プラスチック製品 |
使えないもの
ホームリセットとウタマロクリーナーが使えないものは以下の通りです。2つに差はほとんどありませんでした。
ホームリセット | ウタマロ |
水ぶきできないもの(水がしみこむ白木や家具、壁材等)、うるし塗り、銅・しんちゅう製品、自動車の塗装面、液晶・プラズマディスプレイの画面、革製品 | 水拭きできない家具・床・壁紙、天然の石材、うるし等の塗り製品、銀製品、自動車、液晶・プラズマディスプレイの表面、革製品 |
まとめ
日々の軽い拭き掃除に利用したい方と、香りは控えめな方が良いという方にはホームリセットをおすすめします。
掃除の目的ごとに薄めたりそのままスプレーしたりと、汚れに応じて使い方を変えることが苦にならない方にはウタマロクリーナーが良いでしょう。
私は香りに敏感なタイプで、掃除の手間はできるだけ少なくしたいので、ホームリセットが好きです。ぜひ自分に合ったほうを選んで、拭き掃除のストレスをなくしてくださいね。