お風呂場やキッチンなどのカビ汚れは、カビキラーなどの塩素系漂白剤をスプレーしてしばらく置いてから流すと簡単に落とせます。目地やゴムパッキンの頑固な黒カビには、「ハイターパック」やジェルタイプのカビ取り剤が効果的です。
エアコンは、内部クリーン機能を使うか、運転後に2時間送風して内部を乾かすと、カビを抑えられます。
カビの発生条件
水回りに発生しやすいカビ・雑菌汚れ。
- お風呂の黒カビ・ピンクのぬめり
- キッチンの排水口や三角コーナーのぬめり
- トイレの便器の黒ずみ
…などが代表的ですが、エアコン内部や窓際サッシなどもカビ・雑菌汚れが繁殖しやすいです。
見た目の問題だけじゃなく、体にも悪影響がありそうだから何とかしたい。
カビは「温度・湿度・栄養」の3つの条件がそろうと、発生しやすくなります。
逆に、どれかひとつが欠ければ、発生しにくいのが特徴です。カビ汚れに悩んでいるなら、今あるカビをしっかり落としたあとに、カビが発生しにくい状態を作りましょう。
続けて、お風呂・キッチン・洗面台・エアコンのはカビ汚れの落とし方と予防方法を紹介します。
お風呂のカビ汚れ
お風呂のカビは大きく分けると以下の2つ。
- ピンクのぬめり
- 黒カビ
ピンクのぬめりは実際はカビではなく、「ロドトルラ」という酵母菌や「メチロバクテリウム」という菌が繁殖したものです。早期であれば、スポンジやブラシでこするだけで簡単に落とせます。
洗面器や風呂椅子などのプラスチック製品についた黒カビも、初期ならこすれば取れます。
ぬるぬるした排水口には、カビキラーなどの塩素系漂白剤をスプレーして、しばらく置けばOKです。塩素系漂白剤にはカビの細胞とカビがつくる色素を酸化・分解する作用があります。
こすっても取れないシャワーホースのカビやピンクぬめり、目地やゴムパッキンの頑固な黒カビには、「ハイターパック」が効果的です。
キッチンペーパーを細長く切って、ハイターまたはキッチンハイターの原液につけ、カビを取りたい場所(乾いた状態が望ましい)に貼ります。乾燥しないように上からラップを貼り、1時間~半日程度放置してから水で洗い流します。
1回できれいに取り切れない場合も繰り返しやっていると、だんだん薄くなりますよ。やるときはゴム手袋を忘れずに!
タイルの目地やゴムパッキンに塗りやすいジェルタイプもあります。ジェルタイプは塩素濃度が高めなので目地やパッキンのカビをかなりキレイに取り除けます。手軽さはNo.1です。
ハイターパックの詳しいやり方はこちら。
天井の黒カビは、アルコールか塩素系漂白剤で落とします。
深く根を張っていないカビなら、アルコールで取るのがおすすめです。フロアワイパー+キッチンペーパーに消毒用アルコールをスプレーしてから、天井を拭きます。
アルコールは二度ぶきがいりませんし、塩素系漂白剤よりも安全です。ただし、アルコールは殺菌はできますが、漂白はできません。黒い色素が残るようなら、塩素系漂白剤を使いましょう。
塩素系漂白剤は、柄つきのスポンジか、フロアワイパー+キッチンペーパーにスプレーし、天井に塗ります。その際、こする必要はありません。
数分置いてから、フロアワイパーに雑巾をつけて水拭きしましょう。
黒カビから飛ぶ胞子が体内に入ると、喘息やアレルギー性の疾患を引き起こす可能性があります。お風呂の黒カビはなるべく早めに対処しましょう。
お風呂のカビ予防方法
お風呂のカビ予防には50度以上のシャワーをかけるのが効果的です。可能なら毎日がいいですが、週に1回くらいの頻度でもやらないよりは効果があります。お湯は一か所につき5秒以上かけるようにします。
離れたところからかけると空気中で湯温が下がってしまうため、できるだけ近距離からかけるようにしましょう。そのあと、スクイージーや万能クロスで水気を拭きとるとさらに良いです。
カビが深く根を張ると取れにくくなるので、見つけたらなるべく早く落とすのがポイント!
また、天井にカビが生えると、胞子が降ってきて浴室中にカビが生えやすくなります。
そのため、天井のカビを予防するのが大切です。黒カビが目に見えていなくても、フロアワイパー+キッチンペーパー+消毒用アルコールで月1回天井を拭くようにします。
手間をかけずにカビの発生を抑えてくれるアイテムもあるので、取り入れても良いでしょう。
「防カビくん煙剤」は、銀イオンの力でカビの発生を抑えてくれます(効果は2か月間)。
「バイオ お風呂のカビきれい」は、天井に貼るだけで、バイオの力でカビの発生を抑えてくれます(効果は6か月間)。
お風呂の換気扇を24時間つけっぱなしにしたり浴室乾燥機をつけることもカビを防ぐのに有効です。菌は湿気がないと増えることができません。換気扇や浴室乾燥機を使い浴室内が乾くまで運転することで菌の増殖を予防できます。
24時間つけっぱなしと聞くと電気代が気になるかもしれませんが、換気扇の消費電力は少ないため、1カ月つけっぱなしにしてもかかる電気代は数百円程度です。
また、脱衣所に換気システムがない場合は、脱衣所にサーキュレーターを設置して空気を動かして湿気を飛ばすようにするとなおよいです。
キッチンのカビ汚れ
シンクの排水口・三角コーナーのぬめり・黒ずみは、カビと雑菌のかたまりです。最初に一気に落として、きれいになったら、ぬめりがつかない工夫をします。
いま排水口のゴミ受け・三角コーナーにぬめり・黒ずみがあるなら、キッチン泡ハイターなど泡タイプの塩素系漂白剤でしっかり落とします。お風呂用のカビキラー・カビハイターでも問題ありません。
塩素系漂白剤の作用で、カビの細胞とカビがつくる色素が酸化・分解されます。
ゴミ受けや三角コーナーはいったんキレイにしてしまえば、毎日食器と同じように洗えばOKです。食器と一緒に中性洗剤で洗ってもいいし、食洗器に入れてもよいでしょう。
ぬるぬるしてるゴミ受けは食器といっしょにしたくないけど、きれいな状態ならザルと変わらないよね。
三角コーナーを洗うのが面倒なら、三角コーナーを使わない選択もあります。カジコレ編集部スタッフは、三角コーナーをなくして、調理するときだけポリ袋エコホルダーを使っています。
三角コーナーを使う場合も使わない場合も、生ゴミを放置すると雑菌が繁殖して、ぬめりの原因になります。シンクを使った日には、最後にゴミ受けにたまったゴミを取り除くようにしましょう。
排水口のゴミ受けは、ステンレス製の浅型でパンチングタイプがお手入れしやすいです。
排水口の中は泡ハイターを使うのが無難です。スプレーして、しばらく放置しておけば汚れはある程度取れます。汚れが減ってから、スポンジや古い歯ブラシで汚れを落とす方が負担が少ないです。
洗面台のカビ汚れ
洗面台の洗面ボウルの排水口まわりのカビ汚れはこすれば落とせます。構造が複雑で無理そうならカビハイターやカビキラーをスプレーしてしばらく置き、洗い流しましょう。
ゴムパッキンなどにできたこすっても取れない黒カビは、塩素系漂白剤で酸化・分解します。
洗濯機(洗濯槽)のカビ汚れ
洗濯槽のカビを防ぐには、毎回「洗濯乾燥コース」を使用する、洗濯機の自動おそうじ機能を使う、月1回ほど塩素系漂白剤または塩素系の専用洗剤でお手入れするなどが効果的です。
洗濯槽の裏側は見えない部分ですが、衣類の汚れや溶け残った洗剤を栄養分にしてカビや雑菌が繁殖しやすいです。洗濯槽の汚れは衣類の臭いの原因にもなります。
- 乾燥機能つきの洗濯機なら、毎回「洗濯乾燥コース」を使用する(乾燥させることでカビが生えない)
- 洗濯機に洗濯槽の自動おそうじ設定(洗濯機が洗濯のついでに洗濯槽を洗っておいてくれる機能)があれば設定しておく
- 洗濯槽をきれいに保つために、月1回ほど塩素系漂白剤または塩素系の専用洗剤でお手入れする
これらを実践すれば、洗濯槽のカビの発生を抑えられます。
エアコンのカビ予防
エアコンは冷房・除湿(ドライ)で内部が結露するため、カビが発生します。内部クリーン機能を使うか、なければ切るときに2時間ほど送風してエアコン内部を乾かすと、カビを抑えられます。
内部クリーン機能は、エアコンの内部を乾燥させて、カビや雑菌の繁殖を抑える機能です。リモコンにボタンがあるかどうかで判断できますよ。
内部クリーンや送風運転である程度のカビの発生を抑えられますが、今いるカビを死滅させるわけではありません。定期的な内部清掃、フィルター清掃、外装の拭き掃除が大切です。
内部清掃に市販のエアコン洗浄スプレーは、メーカーも推奨していないので、使わないほうがよいでしょう。
市販の洗浄スプレーは使わないでください。エアコン内部の洗浄は高い専門知識が必要です。お客様ご自身で洗浄を行うと、内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障等を引き起こし、最悪の場合、発煙・発火につながるおそれがあります。
Panasonicよくあるご質問
カジコレ編集部メンバーも、エアコンの内部清掃だけは業者さんに頼んでいます。
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