整理収納をする前に収納家具や収納グッズを買うと、それにあわせてものが増えてしまいます。
家じゅうの整理収納をしようと思ったら、まずは必要なものを選び、不要なものを処分します。その後、置き場所を決めて、適切な方法で収納するのが正しい順序です。
収納グッズを買うとものが増える
整理収納をしようと思ったとき、やってしまいがちなのが「最初に収納家具や収納グッズを買うこと」。
しかし、これは多くの整理収納本で「絶対にやってはいけない」とされているNGな行動なのです。
整理収納にはものをしまう場所が必要な気がするんだけど?
いまあるものの量や大きさに合わせて収納を買うと、「置き場所に余裕があるから、まだ入る」となって、余計にものが増えてしまいます。
収納家具やグッズを買うと一時的に片づいたように見えるかもしれませんが、実際はものを移動させたに過ぎません。さらに、棚やボックスが増えれば増えるほど、生活空間は圧迫されます。
編集部スタッフの母は典型的な「片づけられない人」で、ものを捨てることが苦手です。何でも「もったいないから」と捨てずに物置にしまいこみ、ついに物置がいっぱいになったとき、新たな物置を購入していました。
これは田舎で広い土地があるからできたことではありますが、人の暮らしやすさが後回しになり、ものに振り回されていて、ブラックジョークのようだと感じたものです。
ものを捨てられないと、「ものがあふれる→収納家具を買う→そこに入るだけものを詰め込む→あふれる」の悪循環に…
多くの家を「散らかり知らず」にしてきた掃除と片づけのプロ・佐和田久美さんも、著書『「モノを正しい場所に置く」だけで部屋は自然とキレイになる』の中で以下のように述べています。
よく「どんな収納グッズを買えばいいですか?」と質問を受けますが、私はいつも「収納グッズは買わないようにしてください」と答えています。実は収納グッズがあるせいで、かえって部屋が片づかず、モノが使いづらくなってしまうケースが少なくないからです。
人は収納グッズを見ると、モノで埋めたくなるという習性があります。しかもパズルでもするかのように、そこにはまるかどうかだけで詰め込んでしまうので、使いやすさがないがしろになってしまいがち。
『「モノを正しい場所に置く」だけで部屋は自然とキレイになる』p.52より引用
ものを減らしてから置き場所を決める
家じゅうの整理収納をしようと思ったら、まずは必要なものを選び、不要なものを処分します。その後、置き場所を決めて、適切な方法で収納するのが正しい順序です。
ものを減らせば、収納家具やグッズを買い足さなくても、備え付けの収納やいまある家具にきちんとものが収まります。
捨てる作業をしっかり行えば、入れものが必要なくなるほどものが減るからです。
ものを捨てる前に収納家具やグッズを買うと、それ自体が不要品になってしまう可能性が高く、「整理終了後に捨てたものNo.1は収納グッズ」という話もあるほど。
ウエストの緩いスカートを買うと油断して太ってしまう、みたいな話ね。
無駄な買い物をしないように、正しい順番で片づけをしたい!
「家中にものがあふれて困っている」「ものがきちんと整理収納された状態にしたい」と思うなら、収納家具を買うのではなく、ものを捨てることから始めましょう。
「でも、私はものを捨てるのが苦手なのよね……」という人も大丈夫! 残すもの・処分するものの考え方は次の記事でしっかり解説します。