料理を時短をするには、献立作りに悩まなくてよいしくみを作る、ネットスーパーを利用する、スムーズに調理できるように工夫する、冷蔵庫の中身を使いやすくする、後片づけを減らすのが効果的です。
【献立】献立作りに悩むのをやめる
健康的な生活を送るには、ちゃんと栄養の摂れる食事が大切です。とはいえ、品数が必要なわけではなく、十分な栄養が摂れれば、シンプルな料理でまったく問題ありません。
「○○でなくちゃ」の思い込みをなくして、毎日の献立作りをラクにするアイデアを紹介します。
すべてを真似する必要はないので、自分に合いそうと思うアイデアを取り入れてみてくださいね。
献立をパターン化する
「今夜の献立は何にしよう」と考えるのが苦痛で、買い物に行くと店内を何周もしてしまう……。もしそうなら、毎日献立を考えるのをやめて、パターン化してしまいましょう。
例えば、献立は一から考えるのではなく、ベースとなる1週間のメインメニューをあらかじめ決めておき、それを毎週繰り返すのも一つの方法です。買い物で悩まずにすみますし、夕飯を何にするか決まっているだけでも気持ちがラクになります。
メニューの決め方はざっくりでOK。例えば、朝食ならご飯またはパン・卵か肉加工品・季節の野菜かフルーツと決める、夕食なら「月曜日は肉野菜炒めと汁もの」「金曜日はカレーライスかハヤシライスかシチュー」といった具合です。
肉や魚、野菜の種類、そして味付けはその都度変えてよいので、毎回まったく同じものを食べるわけではありません。ゆでたり蒸したりした食材は各自お皿で調味料をかけるようにしてもOKです。
献立は料理名ではなく素材で考える
献立は料理名ではなく、タンパク質(肉・魚)・野菜・炭水化物のバランスで考えるのがおすすめです。
「チンジャオロースを作ろう!」と考えるのではなく、単なる牛肉とピーマンの炒め物を作ると考えれば、特別な調味料も要りませんし、レシピを調べる必要もありません。
適切にタンパク質・野菜・炭水化物が摂れるなら、ご飯・主菜・副菜・味噌汁…といったカタチ(献立)にこだわらなくて済みます。
考えるのは、どんな名前の料理を作るかではなく、何品作るかでもなく、栄養が摂れるかどうか。一日の中で帳尻が合わなくても、「昨日は野菜をあまり食べられなかったから今日は野菜を多めにしよう」など、柔軟に考えると無理なく続けられます。
手間のかかる料理は作らない
ロールキャベツ、コロッケ、ドリア、スコッチエッグ……、このような工程が複雑で手間のかかる料理を普段から作る必要はありません。
平日の食事は、切るだけ、炒めるだけ、蒸すだけなど、シンプルな料理で十分です。手間のかかる料理は休日の「お楽しみ」として作ったり、あるいは買ってきたり外食したりしましょう。
ゆでるだけ・洗うだけ・皮をむく必要がない時短食材を買う、豆腐やもずくなど出すだけで一品ができるものを用意する、ひき肉や小間切れなど下処理が不要なものを選ぶことでも毎日の食事作りはラクになります。
献立作りに役立つツールや本の活用
献立作りに役立つツールや本も積極的に利用しましょう。
「me:new(ミーニュー)」は、最長1週間の献立が簡単に作れる料理アプリ(無料)です。
管理栄養士が監修したレシピで構成されており、1週間分の献立を直感的に作れます。献立を考えるのが苦手で毎日「何作ろう?」と悩んでいる人や、忙しい人はぜひ一度使ってみてください。
献立作成&必要な買い物メモ作成が自動でできるので、料理にかかる時間を短縮できます。
クックパッドプレミアム献立などのサイトや、レタスクラブ付録・一か月分の献立カレンダーブックもおすすめです。
ミールキットや宅配弁当も賢く使う
忙しいときは、あらかじめ料理に必要な食材がセットになったミールキットを使う方法もあります。
ミールキットは、オイシックス
また、急に帰宅が遅くなったときや、「今日は疲れてもう何もしたくない」というときのために、冷凍の宅配弁当・おかずを買い置きしておくと、帰宅して5~10分でご飯ができます。
ミールキットわんまいる
初めての方限定のお得なお試しセットもあるので、一度試してみてくださいね。
冷凍の弁当やおかずは賞味期限が長いので、ストックしておくといざというときに便利です。以下の記事でも冷凍宅配弁当・おかずのメリットを詳しく紹介しています。
【買い物】ネットスーパーを利用する
食材の買い出しは、自分で思っているよりもずっと時間がかかります。
献立を考え、スーパーに行って売り場を回り、品定めをして、会計をし、袋詰めをして持ち帰る…実際の行動を書き出してみると、たくさんの思考・決断を繰り返していることに気づくでしょう。
ルーティンの買い物では時間と決断力を節約するために、ネットスーパーを利用するのがおすすめです。以下記事で、ネットスーパーを上手に利用して時短する方法を解説しています。
【調理】スムーズに調理できるように工夫する
手早く調理できるようになりたいなら、料理スキルを向上させることよりも、効率よくスムーズに調理ができる環境を作るのが近道です。
道具を揃えてから調理にとりかかる
準備をせずいきなり調理を始めると、何度も手を止めて必要なものを探す羽目になります。
調理しながら「あの道具はどこだっけ?」と探すのではなく、最初に使う調理道具や食器を並べ、手を伸ばせばすぐ取れるようにしてから調理に取り掛かりましょう。
シンク・コンロ・冷蔵庫それぞれの距離をできるだけ近づけてなるべく移動せず調理できるようにキッチンの動線を整える、ワークトップにはじゃまになるものを置かない、なども効果的です。
よく使うものをすぐに手に取れるように吊るして収納したり、フライパンなどをワンアクションで取れるように重ねずに収納したりといった工夫でも、調理の段取りがよくなります。
アイラップやプチ圧力調理バッグ
「アイラップ(加熱・湯煎OKのビニール袋)」や「リード プチ圧力調理バッグ」を使って電子レンジ調理をすると、コンロを使う必要がなく、ほったらかし調理ができます。
また、レンチン調理はお皿が汚れないので洗い物が減りますし、コンロを使わないので飛び散った油の拭き取りが必要ないのもメリットです。
リード プチ圧力調理バッグでかたまり肉や魚を煮ると、驚くほど柔らかくなって、レンチン調理とは思えないおいしさです。
まとめて半調理・下味冷凍をしておく
時間がある時に、半調理・下味冷凍をしておくと、いざ調理するときにラクです。
半調理・下味冷凍はいわゆる「作り置き」のことではなく、食材を「洗って、皮をむき、切る」ところまでやっておいたり、ほうれん草などを下茹でしておいたりすることを指します。
これなら作り置きのために週末の貴重な時間を費やす必要もなく、毎回の調理時間を短縮しつつ、作りたてが食べられるのがメリットです。
冷凍庫に半調理した野菜が数種類あれば、包丁要らずで簡単にお味噌汁やスープが作れます。
食材カット用の家電や道具を使う
みじん切りや千切りなどが面倒なら、食材をカットするための家電や道具を使うと、調理にかかる時間を大幅に短縮できます。
例えば、ブラウンのハンドブレンダーは、混ぜる・泡立てるだけでなく、カッターやスライサーが付いているのでみじん切りや千切りも可能です。
ブレンダー、ミキサー、ピーラー、スライサー、キッチンばさみなどの便利な道具を使うことで、時短&ストレス減が叶います。「すべて手作業でやらなくちゃ」と思う必要はありません。
ただし、必要なものは人によって異なります。使わないものを買ってもものが増えるだけなので、厳選しましょう。苦手な作業をしなくて済む便利な道具があれば取り入れてみてください。
調理家電を併用
ヘルシオ、ホットクック、電気調理鍋といった調理家電をかしこく利用すると、ほったらかしでおいしい料理を作ることができます。出かける前にセットしていけば、帰宅後にできたてを食べられるので便利です。
ウォーターオーブン ヘルシオ
シャープのウォーターオーブン ヘルシオは、300℃までの高温の過熱水蒸気を、高気密構造で庫内に充満させて調理できるので、素材本来の旨みや甘みを上手に引き出してくれます。
全方向から加熱するため焼きムラができず、加熱温度や焼き加減はAIがコントロールしてくれるので、仕上がりが安定し、失敗知らずです。
ほったらかしで、同時に複数品を作ることもできます。
ヘルシオ ホットクック
自動調理無水鍋のホットクックは、蒸し料理と煮込み料理が得意です。食材を切って、調味料を加え、スイッチを押すだけで、失敗なく、おいしい料理ができます。
蒸し料理は食材のおいしさが引き出されるのでシンプルな味付けで十分おいしく、スープなども水をたくさん加えなくても食材からうまみたっぷりの水分がでて深みのある仕上がりになります。
ウォーターオーブン ヘルシオもホットクックも、フライパンや鍋での調理と異なり、加熱しすぎて焦げたりパサパサになったりすることもなく、調理中にその場を離れてもOKなのは大きなメリットです。また、周囲が汚れないので掃除の手間も減らせます。
ほったらかし料理は新たな時間を生むので、家事の処理スピードが上がります!
これらの調理家電は決して安いものではありません。しかし、一度買ってしまえば、毎日家事にかかる手間と時間を大幅にカットしてくれるスグレモノです。
「良さそうだけど、もし買ってみて想像と違う点があったら、わが家の環境には合わなかったら……」と不安なら、気になる家電をレンタルで試せる「Rentio(レンティオ)」もあります。
しっかり使ってみて、自分の生活に合う・合わないを確かめてから購入したい人におすすめです。
【管理】冷蔵庫の中身を使いやすくする
冷蔵庫の中身を使いやすくしておくことも、毎日の調理をスムーズにするポイントです。ここでは「ついでの作り置き」と「食材のしまい方」を紹介します。
ついでの作り置き
週末に作り置きをする方法は、思った以上に時間を取られ、大変なものです。その点、今日の料理を多めに作る「ついでの作り置き」なら、負担感なくできて、後でかなり助かります。
大鍋にいっぱいのスープを作り、今日はそのまま食べて、鍋ごと冷蔵庫に入れておけば、翌日火にかけるだけで食べられます。スープにトマト缶を加えたり、シチューにリメイクしたりできます。
ミートソースやドライカレーは多めに作って、半分を平たくして冷凍してストックしておけば、次は温めるだけで食べられます。オムライスにかけたり煮込みハンバーグのソースにしたりといったアレンジも可能です。
ついでの作り置きをしたおかずは、透明の耐熱容器に入れれば中が見やすく、そのまま食卓に出すこともでき、食洗機で洗えます。
お弁当作りをしている人は、ついでに作り置きしたおかずはおかずカップに小分けしてタッパーに入れて冷凍しておき、お弁当作りのときにそのまま詰めると便利です。
食材のしまい方
冷蔵庫にしまう食材は買いすぎないのがポイントです。人は扉を開けた状態で見えるものしか管理できないので、立てて入れる、横一列に並べて入れるなど、見やすいしまい方を心掛けましょう。
奥行きのあるボックスやトレイを使えば、奥のものも取りやすくなります。ボックスやトレイを取り出すたびに全体が見えるから、うっかり賞味期限切れになるのも防げますよ。
最上段には、持ち手付きで、冷蔵庫と同じくらいの奥行きがあるボックスがおすすめです。
深さのある冷凍庫に食材をしまうときは、チャック付きのジップロックに入れて、立てて保存する管理しやすくなります。冷凍ごはんはラップで包んで薄く平らにしておくと立てやすいです。
【後片づけ】後片づけをできるだけ減らす
献立をイチから考えるのをやめたり、スムーズに調理できるように工夫したりして、料理の時短ができても、後片づけに時間がかかりすぎていたら毎日大変ですよね。
日々の料理をラクにするには、調理だけでなく、後片づけも含めて手間を減らす必要があります。
汚れを簡単に落とすために
調理器具やお皿についた汚れは時間が経つほど落としにくくなります。なるべく簡単に汚れを落とすために食後はすぐに水に浸けるようにしましょう。お皿に水をかけておくだけでも構いません。
べったりお皿に汚れがついている場合は、ティッシュやキッチンペーパーで拭き取っておきます。
洗う作業を減らすために
後片づけをできるだけ減らすためには、洗い物を増やさないようにするのがポイントです。
- 小皿や小鉢を何個も使うのではなくワンプレートに盛り付ける
- 冷蔵庫からそのまま食卓に出せるガラスやホーローの保存容器を使う
- まな板を何度も洗わなくて済むように肉ははまな板にオーブンシートを敷いて切る
- 周りに油汚れが飛び散らないレンチン調理や&調理家電(ホットクックなど)の活用
- 焼き肉やBBQのときは使い捨ての紙皿や紙コップを使い捨てにする
などの工夫で洗い物を減らせます。家族にも洗い物を少なくする意識を持ってもらいましょう。
ごみ処理を簡単にするために
ごみ処理を簡単にするために、シンクのごみ受けはプラスチックでなく、金属製のパンチングタイプのものを選びましょう。ストッキングタイプのネットを使えばさらに片付けが簡単です。
食器洗浄機を活用する
後片づけの手間を格段に減らしてくれるのは、食器洗浄機(食洗器)です。初期投資は必要ですが、使ったお皿や調理器具を自動で洗って乾かしてくれるので、後片づけの負担が激減します。
お皿を自然乾燥させる水切りカゴもいらなくなるのでキッチンのワークトップを広々使えますし、手作業で拭く作業もなくなります。
また、高温のお湯で洗浄できるので油汚れも落ちやすく、衛生面も安心です。何より、食後に自分だけがキッチンで洗い物をするのではなく、家族でいっしょに過ごせる時間の余裕が生まれます。
置き場所が確保できるなら、食洗器を導入するとかなり家事がラクになります。忙しい人にこそおすすめ!
食器洗浄機があるなら、食器はできるだけ食洗器OKのもので揃え、手洗いをなくします。食器の数を増やすよりも、シンプルで洋食にも和食にも使いまわしのきくものを厳選しましょう。
扱いやすい構造の道具を選ぶ
調理器具は、パンチングタイプのザルや味噌こし、ステンレス製の鍋、耐熱ガラスのボウルや保存容器など、洗いやすい・乾きやすい・汚れがたまりにくい構造のものを選ぶのがおすすめです。
パンチング(穴あけ)タイプのキッチンツールは、網目のものと異なり、汚れやぬめりが絡みにくく、洗うのがとてもラクです。
また、後片づけの際は、台拭きやふきんの代わりに使い捨ての除菌シートやキッチンペーパーを使うようにすれば、洗濯や消毒といった管理の手間をなくせます。
汚れを簡単に落とす工夫をする、なるべく洗う作業を減らす、食洗器を活用する、使いやすく洗いやすい構造のものを選ぶなどの工夫で、調理の後片付けはとてもラクになります。
取り入れられそうなところから実践して、毎日の調理にかかる時間とストレスを減らしましょう。
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