洗濯物がしわしわだと、乾いたあとにアイロンをかけなくてはいけませんが、洗濯のやり方を工夫すると、しわができにくくなります。形態安定シャツなどのしわになりにくい衣類を選ぶ、乾燥機は少量でまわす、しわを抑える機能を使うなどの工夫でアイロンがほぼ不要になり、洗濯が時短できます。
しわができにくい衣類を選ぶ
形態安定シャツやしわになりにくい素材の衣類を選ぶと、ノーアイロンでそのまま着られます。
形態安定シャツを選ぶ
ワイシャツは「形態安定シャツ」を選んで購入すると、アイロンがけがほぼ要らなくなります。
形態安定シャツとは、しわ防止加工を施した生地を使って縫製されたシャツのことです。加工の程度により、まったくアイロンがけがいらないもの(ノーアイロンシャツ)と、軽いアイロンがけが必要なものがあります。
似た言葉で「形状記憶シャツ」がありますが、これはシャツ縫製後にしわのない状態を記憶させ、しわがつきにくくなる加工を施したシャツのことです。(※「東洋紡」という会社の登録商標)
しわになりにくい素材のものを選ぶ
しわになりにくい素材のシャツを選ぶと、アイロンいらず、もしくは軽いアイロンがけで済みます。
ポリエステル・ナイロン・ウールなどはしわになりにくく、綿・麻(リネンなど)・レーヨンなどはしわになりやすいです。
綿100%や麻100%の生地よりも、化繊混紡の素材(例えば、綿65%・ポリエステル35%など)を選ぶとしわになりにくく、扱いがラクになります。
また、カットソーやポロシャツなどのニット生地は、特に加工していなくてももともと生地の特性上しわになりにくいので、普段着にはこうした衣類を取り入れるのがおすすめです。
同じ綿100%でも、織った布ではなくニット生地を選べば、比較的しわになりにくいです。簡単な見分け方としては、編んだ布は縦横に伸縮性があり、織った布には伸縮性がほぼありません。
ニット生地というと毛糸のセーターを連想しますが、カットソーやポロシャツもニット生地なんです。ジャージー素材もニットの一種です。
ドラム式洗濯乾燥機は少量でまわす
ドラム式洗濯乾燥機を使う場合、洗濯物をたくさん入れて乾燥させるとしわになりやすく、少量で乾燥させるとしわになりにくいです。
カジコレ編集部スタッフがPanasonicのドラム式洗濯乾燥機で4kgほどの洗濯ものを洗濯・乾燥したところ、シャツにはかなりしわが寄ってしまいました。そのままでは着られないレベルです。
このドラム式洗濯乾燥機の乾燥上限は6kgなので、規定以上に多く入れてまわしているわけではないのですが、乾燥させるものの量が多いとしわがつきやすいことがわかりました。
次に、洋服3枚だけで洗濯・乾燥をしたところ、ほとんどしわが付きませんでした。乾燥機にかけず(洗濯後)ハンガーで干したものと比べてもしわが少なかったです。
タオルなどしわが気にならないものは別として、シャツなどしわがつくとアイロンが大変になってしまう衣類に関しては、乾燥機は少量でまわすようにしましょう。
ドラム式洗濯乾燥機のしわを飛ばす機能を使う
メーカーや機種によりますが、ドラム式洗濯乾燥機にはしわを飛ばす効果のあるコースがあります。
例えば、日立のビッグドラムシリーズには以下のようなコースがあり、アイロンいらずです。
- 風アイロン(しわをのばしながら乾燥する)
- 柔らかコース(脱水中に温風でほぐされる→そのまま干すとほぼしわにならない)
- スチームアイロンコース(乾いた衣類のしわをのばす)
Panasonicのドラム式乾燥機には、乾燥時の風量を大きくする「ふんわりジェット乾燥/ジェット乾燥」という機能があります。後方からワイド風を当て、大きな洗濯槽の中で衣類を大きく動かしながら、しわを抑えふんわり仕上げてくれます。
コース名称はメーカーにより違いますが、衣類のしわが気になるなら、こうした「しわにならない乾燥コース」「乾いた衣類にアイロンできるコース」があるドラム式洗濯乾燥機がおすすめです。
しわを作らない洗濯方法を実践する
脱水時間を短くする、一度に洗濯するものの量を減らす、適切なサイズのネットに入れる、脱水が終わったらすぐ干す、といった工夫で洗濯物にしわができにくくなります。
脱水時間を短くする
洗濯機の脱水時間が長いと、洗濯物にしわがつきやすくなります。
一般的な洗濯機では標準の脱水時間が4~9分程度に設定されていますが、しわになりやすい綿・麻・レーヨン素材のものやおしゃれ着は、脱水時間を1分以内にするのがおすすめです。
水分が残ったままハンガーにかけて干すと、水分の重みで干している間に自然にしわが伸びます。
洗濯機の脱水時間は手動で短く設定できます。ただし、脱水時間が短いと乾くのに時間がかかるので、しわが気にならないものはしっかり脱水するのがベターです。
しわになりやすいものだけネットに入れておき、脱水時間1分でそれらを取り出して、残りは再度脱水にかけるといいですよ。
一度に洗濯するものの量を減らす
洗濯機に洗濯物をぎゅうぎゅうに入れるとしわができやすいです。一度に洗濯するものの量を減らすことで、しわがつきにくくなります。
適切なサイズのネットに入れる
洗濯機の中でほかの衣類に絡まったまま脱水されるとしわがつきやすいため、洗濯ネットを使って絡みを防ぎましょう。
ただし、衣類に対して大きすぎる洗濯ネットを使うと、ネットの中で動いて偏りが生じてしまうため、しわ防止効果が減ってしまいます。洗濯ネットは「ジャケット用」「ワイシャツ用」といった記載を参考にして選ぶと良いです。
また、「ネットdeきれい」など、シャツを巻いて入れるタイプの洗濯ネットは、ネットの中で片寄らず、洗濯によってできるシワや型崩れを防いでくれます。
脱水が終わったらすぐに干す
脱水が終わった洗濯物を洗濯機の中に入れっぱなし、あるいはカゴに取り出して放置すると、なかなかとれないしわがついてしまいます。洗濯機のブザーが鳴ったらできるだけ早く取り出し、すぐに干すようにしましょう。
干すときは、衣類は手で縦・横・ななめ方向に軽くひっぱってから干すとシワになりにくいです。また、ハンカチはたたんだ状態で干すとアイロンをかけなくてもピンとします。
お風呂上りの蒸気を利用してシワをとる
洗濯時につくしわではなく、ジャケットを着たときにできるしわや、スカートをはいたときにできるしわ(座りじわ)が気になったら、入浴後の浴室につるしておくと蒸気でしわが取れます。
しわの気になる部分に軽く霧吹きをしてからつるすとより効果的です。しわがとれたら部屋などに移し、風通しの良い場所で陰干しして水分を飛ばしましょう。
浴室で干すのが難しい場合は、市販のしわ取りスプレーを使う方法もあります。
アイロンがけはクリーニング店に任せる
ワイシャツにこだわりがあって上質のワイシャツを好んで着用していたり、制服の指定があったりすると、アイロンがけが必要なこともあるでしょう。
アイロンがけの手間と時間を省きたいならクリーニングを利用するのがおすすめです。特に、宅配クリーニングは自宅にいながらクリーニングサービスを利用でき、ラク&時短が叶います。
ワイシャツや制服だけは宅配クリーニングに出し、それ以外の衣類はしわになりにくい素材を選んで家で洗えばアイロンいらずで時短!
おすすめの宅配クリーニング店は「リネット
以下の記事で、洗濯系サービスの種類と特徴を詳しく紹介しています。
この記事では、洗濯物にしわを作らない裏技をたくさん紹介しましたが、もちろんすべて行う必要はありません。できそうなものを1つでも2つでも取り入れて、洗濯まわりの家事をラクにしてみてください。
アイロンがけしなくていいなら、かなりラクになりそう!
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