整理を始めて、「いるかいらないか迷うもの」は、期間を決めて保管しましょう。しばらく保管した後は、残すか捨てるかを改めて判断するか、中身を見ずに捨てるか、どちらかの方法でものの行く末を決定します。
しばらく保管してから改めて判断する
片づけを始めて、「いる・いらない・迷う」に分けたとき、「迷う」に入れたものは、「いる」に入らなかった時点で、必要ではないと考えられます。しかし……
「高かったから」
「○○さんにもらったものだから」
「また使うことがあるかもしれないし」
こうした理由で「いらない」という判断が付かないなら、保留ボックスに入れて、ある程度の期限を設け、そのときが来たら改めて「本当に必要かどうか」を判断するようにしましょう。
保留ボックスは、段ボール箱や紙袋などでOK! 邪魔にならない場所にしばらく置いておきます。「しばらく」の期間は自分で決めて構いません。
期間が経過したあと取り出してみて、なくても困らないと思えたり、そのものの存在を忘れていたことに気づいたりしたら、処分すればよいのです。
もちろん、その時点で「やっぱりこれは必要だ」と思うなら、捨てる必要はありません。
時間をおけば視点も変わるので、心の負担なく手放せることも。
整理収納コンサルタントの須藤昌子さんも、著書『死んでも床にモノを置かない。』の中で、片づけのルールとして、以下のように述べています。
私は、何かを減らそうと思うとき、まずお試し期間を設けるようにしています。
『死んでも床にモノを置かない。』p.56より引用
すぐに処分せず、様子を見る期間を持つことで、「なくても平気!」と自信が持てたら、処分するのです。そのほうが、多分、自分でもしっかり納得して、モノを減らすことができます。
「減らしてもいいかな?」と思うものも、少し保留しておいて、数ヵ月、様子を見て、必要でないと思ったら、処分すればいい。
納得していないのに無理に捨てる行為は、心が痛むもの。保留期間を設けることで執着が消えて、冷静に「いる・いらない」を考えられるようになる場合もあります。
一定期間保管したら中身を見ずに処分する
迷うものをいったん箱などに入れて別の場所で保管するのは上で紹介した方法と同じですが、こちらは「一定期間保管したら中身を見ずに処分する」方法です。
箱や袋に迷うものを入れたら、一年後の日付を記入して、邪魔にならない場所に保管しましょう。一年としているのは、特定の時期にしか使わない季節ものがあることを考慮しているためです。
そして記入しておいた日付が過ぎたら、中身を見ずに箱や袋ごと処分します。
でも、中身を確認せずに捨てるのって心配じゃない?
不安に思うかも知れませんが、一年間その箱や袋を開けなかったということは、そこにあるものはこの先も使わない可能性が高いです。
再び迷ってしまわないように、「一年間使わなかった」「存在を忘れていた」のならいらないものである、と機械的に判断しましょう。
それがなくても生活に支障がないことがわかれば、手放しやすくなります。
片づけ講師の渡部 亜矢さんは、著書『モノ・部屋・人間関係 全部スッキリ! 人生が整う 片づけの基本』の中で以下のように述べています。
モノとの距離を取ると気持ちは離れます。半年以上忘れて放置しているようだったら、中身を見ないで処分しましょう。大事なモノは入っていないはずです。
『モノ・部屋・人間関係 全部スッキリ! 人生が整う 片づけの基本』p.62より引用
迷いやすいタイプだという自覚があるなら、一定期間保管したら中身を見ずに処分する方法を採用すると、ストレスなく片づけを進められるかもしれません。
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