スマートロックは玄関の鍵の開閉をスマートフォンで行えるようにするための装置です。大半のドアに取り付けられ、工事不要なタイプは賃貸住宅でも設置できます。
「聞いたことがあるけれど、自宅のドアで使えるの?」「どんなシーンで役立つの? 」と思うかもしれませんが、生活が変わるくらい便利なもので、子どもがいる人、共働き家庭、ひとり親家庭、家事代行を利用したい人、忙しいビジネスパーソンに特におすすめです。
スマートロックのしくみ
スマートロックとは通信機能があり外部から制御できる鍵のことです。スマホなどを使って遠隔操作するには、Wi-Fiとハブが必要となります。本体のみの場合は、Bluetoothの届く範囲(ドアの前)での操作が可能です。
なんだか難しそうだけど、私にも設置できるのかな?
スマートロックを設置するには、両面テープなどで貼り付けられる工事不要のタイプ、シリンダーを丸ごと取り換えるタイプ、ドアに穴をあけて取り付ける工事タイプなどがあります。賃貸住宅の場合は工事不要のタイプが手軽で導入しやすいです。
また、玄関錠のタイプ(ドア付き錠、面付き箱錠など)によって、使えるスマートロックが異なります。自宅の鍵の形状を確認して合っているものを選ぶことが大切です。
操作するアプリの設定は、一般的なスマホアプリを使えている人なら特に問題なくできるでしょう。
スマートロックの主な機能
普通に鍵をまわしてドアを開ければいいんだから、スマートロックがなくても困らなくない?
玄関ドアをスマートロックにすると、以下のようなことが可能になります。
ひとつずつ順番に見ていきましょう。
遠隔操作ができる
子どもが玄関の鍵を忘れた・なくしたときに、遠隔操作で鍵を開けることができます。
「子どもが家に帰るより先に帰宅するつもりだったけれど、予定が押して子どもより後にになってしまう」なんてときも、スマートロックがあれば出先から鍵を開けられるので困りません。
家事代行の人に期間限定の鍵を渡して、留守中に家事をしておいてもらったり、親戚や友人に期間限定の鍵を渡したりすることも可能です。
鍵がない子どもを玄関の前で待たせなくて済みますし、家族以外の人に入ってもらうとき自分が居合わせる必要がなくなります。
オートロック(ドアが閉まると自動で施錠)
オートロック機能がついているので、ひとりで帰宅した子どもが鍵をかけ忘れても安心です。また、子どもが小さい場合、親が鍵をかけるために目を離した瞬間に子どもが走り去ることがなくなります。
スマホを持たずにゴミを出しに行くときなど、オートロックによる締め出しが心配であれば、暗証番号で解錠できるようにしておくと良いでしょう。
ハンズフリー開錠
ドアに近づくだけで鍵が開くので、荷物が多いときや赤ちゃんを抱っこしているときなど、手が空かないときも鍵を取り出す必要がありません。夜暗いときにも玄関前でバッグの中をガサゴソ探さずに済みます。
ハンズフリー解錠の設定をすると、外から帰ったとき自動でドアが開くのでとても便利です!
施錠・開錠の履歴が確認できる
スマホから「だれがいつ鍵を開けたか」がわかるので、子どもが鍵を開けた(=帰宅した)ことを確認できます。見守りアイテムとしての役割も果たせるわけです。
スマートスピーカーとの連携(音声操作)
スマートスピーカーと連携すれば音声操作も可能です。(機器により、開錠/施錠ともにできるものと、施錠のみできるものがあります)。音声操作は、料理中や赤ちゃんのお世話中など、手が離せないときに便利です。
スマホ以外のデバイスでも開閉可能
スマホ以外のデバイス(リモコンキー、カードキー、Suicaなど)や、指紋認証、キーパッド暗証番号入力でも開閉できるので、スマホを持っていない小さな子どもがいる場合も問題ありません。
鍵が必要ないので、子どもが鍵をちゃんと持って行ったか、なくさないかという心配がなくなります。
スマートロックの体験談
ワーキングマザーであるカジコレ編集長は、遠方に出張中、向かいのお宅の方から「お子さんが家に入れなくなっている」とLINEをいただだいたことがありました。
子どもは学校の行き帰りで鍵を無くしてしまったようなのですが、このとき、スマートロックの遠隔操作で鍵を開けてあげられました。同様に、鍵を忘れて出かけた家族を遠隔操作で救出できたこともあります。
長い子育て期間中、子どもが鍵をなくすことは何度かあるでしょう。働いている方ほど、「スマートロックをつけておいて良かった!」と思うシーンに遭遇すると思います。
また、毎週水曜日の午前中に来ていただいている家事代行の方に、水曜日の9:00〜12:00限定の鍵を発行し、留守中に掃除・料理の作り置きをお願いしています。在宅して鍵の受け渡しをする必要がありません。
開錠のために自分の予定を無理に変えなくて済むので助かります!
おすすめスマートロック3選
スマートロックの製品としては、「スマートロック本体」「遠隔操作するためのハブ」「キーパッド」の3つがあります。それぞれ個別に購入ができ(※セット販売もあり)、3つを揃えるとスマートロック特有の便利機能をすべて使えるようになります。
必ずしも3つすべてを買わなくちゃいけないわけじゃないのね!
カジコレ編集長はQrio Lockを使っていて、「スマートロック本体」「遠隔操作するためのハブ」の2つを持っていましたが、最近「キーパッド」を買い足しました。
スマホがあればキーパッドがなくても操作はできますが、スマホを持っていない家族が開閉をする場合や、オートロックの設定をしていて締め出しの防止をしたい場合にはキーパッドが必要です。
つまり、自分が必要な機能を満たす構成で買えばいいんです。
【1位】SwitchBot スマートロック
SwitchBot スマートロックは、指紋認証・暗証番号で、何も持っていなくても鍵が開けられるので、スマホを持っていない小さな子どもがいる家庭に特におすすめです。
スマートスピーカーをはじめとしたさまざまなデバイスを一元管理できる拡張性があり、Bluetoothの届く範囲に赤外線機能をキャッチするハブを設置すれば、玄関錠だけでなく、従来の家電製品(エアコンやインターフォンなど)を制御することもできます。
ハンズフリー機能はついていないものの、スマートロック本体が12,000円程度、キーパッドを付けても19,000円程度と値段も手ごろです。
【2位】Qrio Lock(キュリオロック)
Qrio Lock(キュリオロック)はグッドデザイン賞(2022)を受賞するほどスタイリッシュなデザインで、ソニー品質で動作の安定性に優れたスマートロックです。
SwitchBotのものより価格は高いですが、スマートロック市場(コンシューマ市場)でシェア7割を占める、ベストセラー商品です。
Qrio Lockの専用リモコンキー(別売)があるので、スマホを持っていない子どもや高齢者でも使いやすいです。キーパッド(別売)があれば暗証番号で、何も持たずに鍵が開けられるので、子どもがいる場合には重宝します。
【3位】セサミ mini スマートロック
セサミ mini スマートロック(セサミ5)は、数千円台と価格が断トツで安く、導入ハードルが低いスマートロックです。公式サイトにも「呆れるほど安い。」のコピーが掲げられているほどで、とにかくリーズナブルにスマートロックを導入したい人に向きます。
別売りのカードリーダー「SESAMEタッチ」をとりつければ、指紋認証や、FeliCa、MIFARE、SuicaなどのICカードやApple Wacthで解錠ができます。また「SESAMEタッチPro」なら、それに加えてパスワードでの開錠も可能です。
各製品の比較表
SwitchBotロック | Qrio Lock | SESAME5 | |
---|---|---|---|
遠隔操作 | |||
オートロック | |||
ハンズフリー | 非対応 | スマホ リモコンキー | スマホのみ |
指紋認証 | 非対応 | ||
暗証番号 | |||
カードキー | 専用カードキー | 専用カードキー | Suica など 手持ちのICカード |
その他の鍵 | ー | リモコンキー | スマートウォッチ |
履歴確認 | |||
音声操作 | Alexa GoogleHome Siri(施錠のみ) IFTTT | Googleアシスタント Alexa Line Clova | Alexa GoogleHome Siri |
別売品 | SwitchBot ハブミニ SwitchBot パッド | Qrio Hub Qrio Pad | Wi-Fiモジュール セサミタッチ セサミタッチPro |
導入費用 | 2万円程度 | 5万円程度 | 1万円程度 |
おわりに|スマートロックで生活が変わる
スマートロックを導入すると、毎日の出入り時にわざわざ鍵を取り出さなくてよいこと、大荷物を持って帰宅したときにハンズフリーで解錠されることなど、ちょっとしたストレスが無くなります。
「子どもが家に入れない」「鍵を開けるためだけに帰宅しないといけない」なんてトラブルや面倒もありません。スマートロックがあることでストレスが軽減され、安心して仕事に取り組めます。
カジコレ編集長の体験談にも書いたように、導入しておくとイレギュラーなことが起きてもラクラク対応できるので、外で仕事をしている子育て中の人には、ぜひ使ってみてほしい便利ツールです。
導入して「こんなに便利ならもっと早く設置すればよかった!」と感じている人も多いんですよ。