あぶら汚れをラクに落とす方法と洗剤の使い分け

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キッチンの油汚れと、手あかや足あとなどの皮脂汚れは、ついたらすぐに落とすのが一番ラクです。

時間が経ってしまった汚れは、重曹やセスキなどのアルカリ性洗剤、台所用洗剤やホームリセットなどの中性洗剤、アルコールなどを使って落とします。

あぶら汚れをラクに落とす方法
目次

手間のかからない、あぶら汚れの落とし方

ベタベタして掃除がやっかいな「あぶら汚れ」は、主にキッチンの「油汚れ」と、手あかや足あとなどの「皮脂汚れ」の2種類です。あぶら汚れは、ついた直後か時間が経ったかで、落とし方が変わります。

キッチンの油汚れと皮脂汚れ

ついたらすぐに落とす

手間をかけたくないなら、あぶら汚れは付いたらすぐに落とすこと。時間が経てば経つほど落とすのが大変になります。

コンロの油汚れも、調理後すぐなら水拭きで落ちます。毎回調理後に拭くのは面倒に感じるかもしれませんが、時間が経つと落としにくくなるので、こまめに掃除する方が結果的にラクです。

換気扇の汚れも、汚れがたまらない方が断然落としやすいので、なるべく早く落としましょう。

カジコレ編集部

床の上を裸足でペタペタ歩くとスタンプのように皮脂がついてしまいます。すぐなら簡単に落とせますが、ほこりに絡むと落とすのが面倒に……

洗剤の力を借りて落とす

時間が経ったあぶら汚れは、水だけで落とすのは難しいので、洗剤の力を借りて落としましょう。

あぶら汚れを落とすしくみは3つあります。

  • 酸とアルカリが反応するしくみを使って落とす
  • 界面活性剤の力を使って落とす
  • アルコールに溶ける性質を使って落とす

「酸性とかアルカリ性とかよく分からない」という人も大丈夫! 順番に解説します。

酸とアルカリが反応するしくみを使って落とす

酸とアルカリが反応するしくみを使って落とす洗剤には、重曹・セスキ炭酸ソーダ・アルカリ電解水・過炭酸ナトリウム(オキシクリーン)・マジックリンなどがあります。

あぶら汚れは酸性の汚れです。そのため、アルカリ性の洗剤を使うと、汚れがゆるんで落ちやすくなります。

酸性の汚れをアルカリ性の洗剤で落とす

上で挙げたのは、このしくみを使ってあぶら汚れを落としやすくする洗剤です。アルカリ度が高いほど汚れを落とす力は強いですが、その分手肌へのダメージも大きくなるので注意しましょう。

換気扇や五徳にこびりついたギトギトの油汚れをリセットするためには、アルカリ電解水やマジックリンなどの強めのアルカリ洗剤を使って落とすのがラクです。

五徳の煮洗い
鍋に入るサイズのものなら重曹で煮洗いできます

重曹は水にとけにくく、アルカリ度も低いため、重曹水スプレーは油汚れにはあまり効果を発揮しません。しかし、重曹は加熱するとアルカリ度が上がるので、頑固な油汚れの煮洗いに使えます。

しつこい汚れを落とした後、調理後にサッと拭くときは、セスキ水スプレーなどの弱めのアルカリ洗剤で十分です。

カジコレ編集部

セスキ水スプレーやアルカリ電解水スプレーは二度拭きの必要がありません。

アルカリ性洗剤は、畳・白木などの天然素材、アルミ製品には使えません。

界面活性剤の力を使って落とす

界面活性剤の力を使った洗剤には、台所用洗剤・ホームリセット・ウタマロクリーナー・マイペットなどがあります。中性(もしくは、中性に近い弱酸性・弱アルカリ性)で、一般的に「中性洗剤」と呼ばれるものです。

中性洗剤

界面活性剤は水と油の両方になじむ性質があるので、あぶら汚れを包み込んで水のほうに引きはがします。

水だけでは落ちないメイクがクレンジング剤を使えば洗い流せるのも、クレンジング剤に界面活性剤が入っているからです。

界面活性剤が汚れをおとすしくみ
界面活性剤の油になじむ部分が油汚れにくっつき、汚れを包み込む

アルカリ性の洗剤よりは油に対する洗浄力は弱いですが、中性なので手肌に優しいのが特徴です。

五徳や換気扇など、取り外してシンクで洗えるものは、汚れの少ないうちに台所用洗剤で洗い流してしまうのが簡単でしょう。

床や壁など、水で洗い流せない場所では、スプレーして拭き取るタイプの洗剤を使うと便利です。水拭きできない壁紙や家具には使えないので、気をつけてください。

アルコールに溶ける性質を使って落とす

アルコールに溶ける性質を使って落とすには、消毒用エタノールなどが使えます。

アルコール

消毒用エタノールは「除菌のためのもの」というイメージがあるかもしれません。しかし、アルコールにはあぶらを溶かす性質があるので、あぶら汚れも溶かして落とせます。

スイッチやドアノブなど家族がよく手に触れるものは、掃除のついでに除菌もできて一石二鳥です。キッチンの油汚れもよく落ちますが、可燃性なので、必ず火を消してから使ってください。

アルコールは、家具や電化製品のニス・塗装などを溶かしてしまう可能性があります。

【場所別・汚れの程度別】 洗剤の使い分け

汚れを落とすしくみの異なる洗剤がいろいろあるのはわかったけど、結局どんな汚れにどの洗剤を使えばいいの?

あぶら汚れにはいろいろな落とし方があります。手軽さ・手肌へのダメージなどを考えたうえで、できるだけ手間なくあぶら汚れを落とせる方法をまとめてみました。

スイッチ・ドアノブなどの手あか
ついてすぐ水拭き
軽い汚れアルコール
中性洗剤
セスキ水
がんこな汚れアルコール
中性洗剤
セスキ水
アルカリ電解水
床の皮脂汚れ
ついてすぐ水拭き
軽い汚れ中性洗剤
がんこな汚れ中性洗剤
調理後のコンロ周り
ついてすぐ水拭き
軽い汚れアルコール
セスキ水
がんこな汚れアルコール
セスキ水
アルカリ電解水
五徳
ついてすぐ水拭き
台所用洗剤で洗う
食洗器
軽い汚れ台所用洗剤で洗う
がんこな汚れ重曹(煮洗い・研磨)
オキシ漬け
魚焼グリル(外せるパーツ)
ついてすぐ台所用洗剤で洗う
食洗器
軽い汚れ台所用洗剤で洗う
食洗器
がんこな汚れオキシ漬け
魚焼グリル(内部)
ついてすぐ水拭き
軽い汚れセスキ水
アルカリ電解水
がんこな汚れセスキ水
アルカリ電解水
換気扇
ついてすぐ
軽い汚れ台所用洗剤で洗う
がんこな汚れアルコール
セスキ水
アルカリ電解水
オキシ漬け
換気扇周辺
ついてすぐ
軽い汚れアルコール
セスキ水
アルカリ電解水
がんこな汚れアルコール
セスキ水
アルカリ電解水
キッチンのタイル
ついてすぐ水拭き
軽い汚れアルコール
セスキ水
アルカリ電解水
がんこな汚れアルコール
セスキ水
アルカリ電解水

繰り返しになりますが、何と言っても、基本は「あぶら汚れはすぐに落とす」ことです。水拭きで済むことがほとんどなので、手軽で手肌へのダメージはありません。

時間が経った汚れは、汚れの程度に応じた洗剤の力を借りて、手間をかけずに落としましょう。

カジコレ編集部

濃いめのメイクをした日はしっかりクレンジング、ノーメイクの日は洗顔だけ、と使い分けるのと同じで、掃除も汚れの程度に応じて使い分けるのが◎

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重曹セスキ炭酸ソーダ過炭酸ナトリウム
(酸素系漂白剤)
オキシクリーン
(日本製)
水の激落ちくんマジックリンウタマロクリーナーマイペットクイックル ホームリセットパストリーゼ77
メーカーミヨシレックシャボン玉グラフィコレック花王東邦花王花王ドーバー
内容量600g1kg750g500g400ml400ml400ml400ml300ml1,000ml
価格※380円730円495円547円380円360円547円327円470円1,490円
100gあたりの価格63円73円66円109円95円/100ml90円/100ml137円/100ml82円/100ml157円/100ml149円/100ml
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※カジコレ編集部調べ
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この記事を書いた人

時短家事アドバイザーと共働き主婦チームがつくるWEBメディア。仕事が好きで「家事の優先順位が低い主婦」だった編集長の、掃除を9割やめても「キレイな部屋で過ごせるようになったしかけ」をはじめ、優秀な時短グッズ・お掃除ノウハウ・整理収納術(片づけ)・家事代行やハウスクリーニングサービスについて発信している。これまでに実践した家事効率化の専門書は200冊超。

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