セスキ炭酸ソーダはアルカリ性で水に溶けやすく、セスキ水にすると油汚れの掃除に重宝します。セスキ水スプレーにして家じゅうの油汚れの拭き掃除に使ったり、お湯に溶かしてつけ置き洗いしたりできます。
セスキ炭酸ソーダとは
セスキ炭酸ソーダ(セスキ炭酸ナトリウム)は、さらさらとした結晶状の物質です。水溶液はpH9.8の弱アルカリ性で、重曹よりもアルカリ度は高め。酸性の汚れである油汚れ・皮脂汚れ(たんぱく質汚れ)に強く、さまざまな場所の掃除や洗濯に使えます。水垢汚れを落とすのには向きません。
液性 | 弱アルカリ性(pH9.8) |
特徴 | 水に溶けやすい、無臭 |
手肌への優しさ | 手荒れしやすい人はゴム手袋を使用 |
時短になる理由
- 家じゅうのさまざまな汚れに幅広く使える
- 掃除だけでなく、洗濯や消臭にも使える
- サッと水に溶けるのでスプレーとして使いやすい
購入のしやすさ
スーパー・ドラッグストアなどの実店舗 | 売っている |
amazon・楽天などのネットショップ | 売っているサイトが多い |
使用上のデメリット
編集部で実際に使用してみた結果、スプレーにして床の拭き掃除をした時に、水に溶けていたセスキの粒が再結晶化してザラザラすることがあります。またガラストップコンロなど透明のものを拭くと、拭き跡がやや残ります。スプレーを作る時に入れるセスキの分量は少なめにすることをおすすめします。
こんな人におすすめ
- 環境にやさしいナチュラルクリーニングをしたい人
- 洗濯物の臭いや汚れをしっかりと落としたい人
- 乳幼児やペットがいて、合成化学洗剤を使いたくない家庭
- 拭き掃除に使う洗剤を節約したい人(スプレー自作なら安価に溶液を作れる)
おすすめできない人
- 水垢汚れを落としたい人
- 研磨の力で汚れを削り落としたい人
落とせる汚れ
セスキ炭酸ソーダは弱アルカリ性で、以下のようなキッチンの油汚れや、スイッチ・ドアノブの皮脂汚れなどの酸性の汚れを落とすのに役立ちます。
- 油ハネ
- ギトギト油汚れ
- 食べこぼし
- 皮脂汚れ(手垢)
- タバコのヤニ汚れ
- 湯垢
- 衣類のシミ・黄ばみ・血液汚れ
さらさらとした白い結晶で水に溶けやすく、スプレーとして使うことが多いです。
セスキ炭酸ソーダはよく使われるアルカリ性のナチュラル洗剤(重曹・セスキ炭酸ソーダ・過炭酸ナトリウム)の中で、中程度のアルカリ度。重曹よりも少し油汚れに強いです。
セスキ炭酸ソーダは、ドラッグストアや100円ショップで安価で買えます。キッチンの油汚れ、家具や床などの皮脂汚れを落とせます。衣類のしみ抜きなど、幅広く使えて便利です。
ただし、畳・白木などの天然素材、銅・アルミ製品には使えません。これは、セスキ炭酸ソーダに限らず、アルカリ洗剤全般に共通して言えます。
特におすすめの用途
セスキ炭酸ソーダを掃除で使う方法
セスキ炭酸ソーダはサラサラした白い結晶で、主に水に溶かしセスキ水にして掃除に使います。スプレーとして拭き取り掃除に使ったり、電子レンジ庫内の汚れを落としたり、つけ置き洗いしたりできます。
スプレーとして拭き取り掃除に使う
セスキ水スプレーとして使う場合は、水500mlに対してセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯が目安です。
あくまで目安なので、計量スプーンがない場合は、ティースプーン1杯ほどで構いません。
セスキ水はアルカリ性なので、キッチンの油汚れやスイッチ・ドアノブの皮脂汚れなど酸性の汚れを落とすのに有効です。
汚れに直接セスキ水をスプレーして、ぞうきんやキッチンペーパーなどで拭き取ります。
1%濃度(水500mlに対してセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯)なら拭き跡は残りにくいので、二度拭きは必要ありません。
ひどい油よごれにスプレーしたときは、雑巾よりキッチンペーパーで拭き取ってそのまま捨てるのがラクです!
電子レンジ庫内の汚れを落とす
セスキ水をを電子レンジの中で加熱し、蒸気で庫内の汚れをゆるめて落としやすくします。
電子レンジ庫内の汚れを落とす場合、水200mlにセスキ水小さじ1が目安。耐熱容器に水とセスキ炭酸ソーダを入れてかき混ぜ、500Wで5分加熱し、扉を開けずにそのまま15分ほど置きます。
蒸気で汚れが浮くので、ふきんやキッチンペーパーなどで拭き取れば庫内の掃除は完了です。
電子レンジ庫内の掃除
耐熱容器に水200mlとセスキ炭酸ソーダ小さじ1を入れ、軽く混ぜる
電子レンジに入れ、500~600Wで5分加熱する。庫内が蒸気でいっぱいになっていればOK
そのまま15分ほど庫内を蒸らします。蒸気の働きで汚れが浮いて、落としやすくなる
ふきんやキッチンペーパーで庫内を拭く
換気扇などのつけ置き洗い
換気扇や魚焼きグリルなど汚れがこびりついたものは、セスキ炭酸ソーダを溶かしたお湯につけ置きします。時間を置くことによって、こびりついた油汚れがゆるみ、落としやすくなります。
つけ置き洗いには、40~50℃のお湯500mlに対して、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯が目安です。
つけ置きするものが大きく桶に入らない場合は、大きめのゴミ袋を二重にするか、シンクの排水口にラップをかぶせてフタをしてシンク自体につけ置きすると良いでしょう。
セスキ炭酸ソーダでのつけ置き洗い
洗いたいものの大きさに合わせて、バケツ・2重にしたゴミ袋などを使用。
水500mlに対して、セスキ炭酸ソーダ小さじ1が目安
クエン酸水にキッチンペーパーを浸し、汚れを取りたい場所に張り付ける
汚れを洗い流します。こびりついた汚れが残っていたら、たわしや歯ブラシでこすり落とす
お風呂小物のつけ置き
お風呂小物の湯垢を落とすには、残り湯にセスキ炭酸ソーダを入れてつけ置きします。
浴槽半分くらいの残り湯(40~50℃に温めるとよい)に対して、セスキ炭酸ソーダ大さじ2を入れて、洗面器や風呂椅子などを浴槽にいれておきます。
一晩放置したあと、スポンジでこすり洗いして、水で洗い流せば完了です。
小物の湯垢が落ちるだけじゃなく、浴槽自体もきれいになって一石二鳥!
セスキ炭酸ソーダを洗濯に使う方法
洗濯洗剤に大さじ1~2杯のセスキ炭酸ソーダを加えて洗濯をすると、タンパク質や皮脂汚れがアルカリ性によって分解されて、洗浄力を高める効果があります。汗など酸性のニオイを消す効果もアップします。
同じ用途で過炭酸ナトリウム(オキシクリーン)も有効ですが、冷水に溶けにくいことと40度以上のお湯でパワーを発揮することから冬場の使用には向きません。その点セスキは冷たい水にも溶けやすいので、冬場だけ過炭酸ナトリウムのかわりに使うのもいい方法です。
ただしウールやカシミアなど、獣毛素材の衣類には縮んでしまうので使わないでください。
セスキ炭酸ソーダは、汗・皮脂・血液汚れなどのタンパク質を分解してくれます。いつもの洗濯に「ちょい足し」するだけでお洗濯がラクになります。
セスキ炭酸ソーダと重曹の使い分け
セスキ炭酸ソーダはアルカリ度が高く水に溶かして油汚れを落とすのが得意。重曹は研磨材に使えます。
セスキ炭酸ソーダと重曹はどっちもアルカリ性で、できることも似てるよね。どうやって使い分けたらいいの?
セスキ炭酸ソーダは、同じ弱アルカリ性の重曹と比べてアルカリ度が高く、水に溶けやすい特徴があります。そのため、水に溶かして油汚れを落とすことが得意です。
一方で、重曹は、セスキ炭酸ソーダと比べると油汚れにそこまで強くないですが、粒子が細かく、水に溶けにくい性質があるので、研磨剤としてこびりついた汚れを落とすのに向いています。
セスキ炭酸ソーダと重曹を使い分けるなら、油汚れはセスキ炭酸ソーダ、こびりついた汚れは重曹と覚えておくと良いでしょう。
※タンパク質を分解する作用により皮膚につくとヌルヌルすることがあります。手荒れしやすい人はゴム手袋を使いましょう。
セスキ炭酸ソーダの代表的な製品
名称 | 激落ちくんのセスキ | 激落ちくんのセスキ | セスキ炭酸ソーダ | アルカリウォッシュ (セスキ炭酸ソーダ) |
メーカー (販売店) | レック | レック | 石鹸百貨 | 地の塩社 |
内容量 | 500g | 1㎏ | 500g/1㎏ | 3㎏ |
参考価格 | 380円 | 635円 | 550円/825円 | 1500円 |
100gあたりの価格 | 76円 | 64円 | 110円/83円 | 50円 |
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セスキ炭酸ソーダについて
名称 | セスキ炭酸ソーダ/セスキ炭酸ナトリウム | |
pH | 9.8(弱アルカリ性) | |
使いみち(掃除) | 水に溶かし、アルカリ洗剤として油汚れを落とす | |
特徴 | 水に溶けやすい 無臭 | |
保存方法 | 常温で保存できる。湿気を吸うと固まることがあるので、密閉容器を使うとよい。水に溶かした場合は、2~3か月で使い切る。 |