家事芸人「家事えもん」さんこと、松橋 周太呂さんの『ほったらかし掃除術』は、ちょっとしたワザや便利な道具・洗剤に頼ることで、今よりもっと掃除を「ほったらかし」にして、費やす「時間」や「手間」を大幅に減らす方法を教えてくれる本です。
「できるだけ掃除はサボりたい、ラクしたい」
「とはいえ、なるべくきれいな家に暮らしたい」
そんなズボラさんにこそおすすめしたいテクニックが、たくさんの写真とともに紹介されています。
【要約】ほったらかし掃除術
この本の著者である松橋 周太呂さんは、「とにかく掃除をさぼりたい!」と願って、今後、掃除をずっとサボり続けられる方法を模索し、「ほったらかし掃除術」にたどり着いたそうです。
ほったらかし掃除術には、技術も専門知識もいりません。ひと言で言うなら、掃除の手間を軽くするためのワザや優秀な道具・洗剤に頼ることで、「ほったらかしてキレイ」を叶える方法です。
必要なのは「ラクしたい」「サボりたい」と本気で願う気持ちだ、と松橋さんは語ります。
私ももっと掃除をラクしたいし、サボりたい!
本書の構成は以下の通り。
- プロローグ:「酸素系漂白剤」は家じゅうで使える万能選手
- Lesson1:キッチン掃除はシンクに「オキシ漬け」の放置プレーから!
- Lesson1番外編:キッチン掃除の「めんどくさい」がなくなるテク
- Lesson2:バスルームは浴槽も床もまるごと「オキシ漬け」でキレイに!
- Lesson2番外編:バスルーム掃除の「めんどくさい」がなくなるテク
- Lesson3:洗面所&トイレは漬けて・拭いて清潔感をキープ!
- Lesson4:ゴシゴシこすらず汚れも臭いも取れるランドリー編
- Lesson5:汚れ落ちも消臭効果も抜群!人を招きたくなる玄関&リビングに
実例写真が豊富で、「こうやればいいんだ!」とすぐにわかる内容ばかりです。
本書で使用するのは「酸素系漂白剤」、中でも”オキシ漬け”で有名な「オキシクリーン」です。
オキシクリーンの主成分は、漂白・消臭効果のある過炭酸ナトリウムと、汚れ分解効果のある炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)です。
衣類のしみ抜き・洗濯にはもちろん、キッチンやバスルーム、洗面所&トイレ、リビング、ベランダ、玄関など、家じゅうの気になる汚れ落としに使えます。
特に、油汚れや皮脂・血液といったたんぱく質汚れを落とすのが得意で、排水口まわりのぬめりもすっきり落としてくれる頼もしい存在です。ツンとした臭いがないのも使いやすさのポイント!
本書では、オキシ漬けのやり方、オキシ漬けする際のかしこいテクニックや工夫、一石二鳥できれいになるワザを具体的に紹介しています。
オキシ漬けのやり方&真似したいテクニック
シンクをおけ代わりにしてオキシクリーン溶液を溜め、きれいにしたいキッチンアイテムをポイポイ放り込んで漬け込む「オキシ漬け」。
いろいろなものがほったらかしできれいになる便利な方法ですが、まな板と三角コーナー、油だらけのコンロの五徳をいっしょに入れるのは抵抗がありませんか?
そこで考えついたのが、レジ袋を使って”区分け”する方法。オキシ溶液を入れたレジ袋をテープでペタッと貼って、シンク内に独立コーナーを作れば、ぬめり系、油汚れ系、茶渋やくすみ系を「同時に&別々に」オキシ漬けできます。それに、たくさんの湯に漬けるほうが保温効果が高く、洗浄力が長持ちしますよ!
『ほったらかし掃除術』p.30より引用
レジ袋を使って”区分け”する方法は、文章だけだとイメージしづらいかもしれませんが、本書には写真付きでやり方が紹介されているので、見たら「なるほど、真似したい!」と思うでしょう。
松橋さんはこの方法をコンビニのおでん売り場を見て思いついたそうで、「おでん方式」と呼んでいました。
続いて、お風呂の床一面にお湯をためて、黒ずみを丸ごと「オキシ漬け」する方法です。
黒ずみやヌルヌル汚れが気になる床も、まるごとオキシ漬けしてしまえば、”ほったらかし”でクリーンに。排水口を水が漏れないようにふさいだら、バケツなどに22ページの要領でオキシ溶液を作り、床へジャーッ。
そのまま4~6時間(寝る前から翌朝の一晩コースでも!)漬けおくだけ。あとはオキシ溶液を流し、カウンターの下、排水口や溝の部分など汚れが残っていそうなところをブラシでこすって、シャワーでしっかりすすぎましょう。
『ほったらかし掃除術』p.56より引用
浴室をまるごとオキシ漬けにするだけでなく、せっかく作った溶液をムダにしないでフル活用できるアイデアもあわせて載っているので、ぜひ参考にしてみてください。
オキシクリーンってちょっと高いなあって思ってたけど、作った溶液を徹底的に活用できるからムダがなさそう!
【感想】かしこくムダのないほったらかしを学べる
オキシ漬けはインパクトの大きい掃除方法で、多くの人が実践しています。
「この本を読まなくも、単にオキシクリーンを溶かしたお湯に、きれいにしたいものを漬けておくだけでしょ?」と思うかもしれません。たしかに、それでも汚れは落とせるでしょう。
しかし、実際に読んでみると、「こんな使い方があるんだ!」「これなら一石二鳥でオキシ溶液を無駄なく使えて、コスパもいい!」といった発見がたくさんあります。
「便利なもの(道具・洗剤)」と「効率的なワザ」の両方があってこそ「ほったらかしてきれい」が叶うもの。自分ががんばる代わりにオキシクリーンにがんばってほしいと思うなら、この本で「ワザ」を覚えて損はありません。
オキシクリーンを最大限に活用して、ほったらかしで家をきれいに保ちたい!と考えているなら、本書で掃除に費やす手間と時間を大幅にカットするテクニックをぜひ取り入れてみてください。
消耗品である洗剤は買い続けないといけないけれど、一度覚えたワザはずーっと自分を助けてくれますよ!
もくじの紹介
本書の目次は以下の通り。フルカラーで写真豊富、全111ページの本です。
- プロローグ:「酸素系漂白剤」は家じゅうで使える万能選手
- Lesson1:キッチン掃除はシンクに「オキシ漬け」の放置プレーから!
- Lesson1番外編:キッチン掃除の「めんどくさい」がなくなるテク
- Lesson2:バスルームは浴槽も床もまるごと「オキシ漬け」でキレイに!
- Lesson2番外編:バスルーム掃除の「めんどくさい」がなくなるテク
- Lesson3:洗面所&トイレは漬けて・拭いて清潔感をキープ!
- Lesson4:ゴシゴシこすらず汚れも臭いも取れるランドリー編
- Lesson5:汚れ落ちも消臭効果も抜群!人を招きたくなる玄関&リビングに