片づけアドバイザーの石阪京子さんの『たった1つの場所を片づければ一生散らからない』は、ずっと家が散らかっていてイライラしつつ、忙しくて片づけられない人向けの、ご自身の片づけ&収納メソッドを解説した本です。
この本は累計部数10万部以上の人気著者の初のマンガ満載本で、家が散らかって片づけられない家族が片づけを成功させ、整った家で心地よく暮らせるようになるまでをわかりやすくマンガで描いています。
一般的な整理収納・片づけ本を読んで「我が家にはとても無理」と諦めてしまっていた人も、読み終わる頃には「本気で家を片づけて、すっきり暮らしたい!」という気持ちになれることでしょう。
【要約】たった1つの場所を片づければ一生散らからない
この本は、石阪京子さんが片づけアドバイザーとして実際に多くの家を片付けてきた経験から編み出したメソッド(石阪メソッド)をマンガをふんだんに用いてわかりやすく解説しています。
以下の石阪メソッドを実行すれば、一生散らからない家が実現します。
- 家一軒丸ごと片づける
- 片づけるのは押し入れから
- 全部出す
- 収納が7割になるまでモノを減らす
- すべてのモノに住所をつくる
- 1日に1回、リセットする
本書には、「間取りに不満がある家(守山家)」と、「モノが層をなして散らかっている家(大村家)」の2つのケースが登場し、散らかって暮らしにくい家を、すっきり整った居心地のよい家に変えていく様子が紹介されています。
マンガに引き込まれてスイスイ読み進められる上、「片づけが苦手な人はダメ人間じゃない!」と決して否定せず、伴走してくれるので、「これなら私にもできそう!」と前向きな気持ちになれますよ。
リバウンドしない石阪メソッドのテクニック
片づけるのはバックヤードから
効率よく片づけるには、片づける場所の順番が大切です。
大多数の人が最も気になっている場所、リビングやキッチンから片づけようとしますが、まず手をつけるのは、押し入れやクローゼットなどのバッグヤードです。
そういう場所に、「いつか使うかも。まあ、押し入れにでも入れておくか」と、一時的に置いたつもりのモノを、放置していませんか? あるいは、来客があって片づけをしなくてはいけないときなどに、「とりあえず」と衣類、おもちゃ、季節外れの電化製品などを押し込んで、そのままにしていませんか?
『たった1つの場所を片づければ一生散らからない』p.30より引用
石阪さんは「押し入れに不要なものがどっさりあると、収納として有効活用されない」といいます。押し入れから要らないものをなくして初めて、「リバウンドしない片付け」がスタートするそうです。
ものと向き合い、不要なものを捨てる作業にはエネルギーが要りますが、その先に「二度と散らからない家」が待っていると思えば、頑張れそうですね。
片づけ前に収納グッズは買わない
片づけ開始前に収納グッズを購入する人がいますが、これはやってはいけません。片づけをするからには「入れもの」が必要というのは思い込み。
「入れもの」があったほうが使い勝手がよくなるというのも、思い込み。
厳選作業をすると、「入れもの」が必要なくなるほどモノが減ります。じつは、レッスンの最終日に一番大量に出る不用品は、使う場所がなくなった収納ケースなのです。
『たった1つの場所を片づければ一生散らからない』p.59より引用
整理収納をする前に収納家具や収納グッズを買うと、それにあわせてものが増えてしまいます。
カジコレの整理収納レッスンでも書いていますが、家じゅうの整理収納をしようと思ったら、まずは必要なものを選び、不要なものを処分します。その後、置き場所を決めて、適切な方法で収納するのが正しい順序です。
1日15分のリセットで綺麗をキープ
毎日生活していれば、当然使ったモノは収納場所から移動しますし、予定外の用事ができて、作業の途中でほったらかしになることだってあります。
「リセット」は、1日1回、散らかったモノをもとの場所に戻すだけ。すべてのモノに住所が決まっているので、何も考えずに行える単純作業です。
『たった1つの場所を片づければ一生散らからない』p.91より引用
本書によると、リセット(=使ったものを元の場所に戻すこと)にかかる作業は15分ぐらいとのこと。
”一生の一度の片づけ”をやってしまえば、毎日15分のリセットで家はずっときれいな状態を保て、散らかることがありません。カジコレでも、「ものを定位置に戻しやすい」状態の作り方を解説しています。
【感想】リバウンドしない片づけがよくわかる
これまで整理収納・片づけ本を読んで、「これはそれなりに片づいたお家に住んでいる人向けでしょ」「こんな散らかった家じゃ、とても本のようにはいかない」と残念な気持ちになったことはありますか?
もしあるなら、この『たった1つの場所を片づければ一生散らからない』をおすすめしたいです。
石阪さんは「片づけが苦手な人はモノにも人にも優しすぎてモノを手放せない人が大半」と書いています。決して、「片づけられない人=ダメな人」ではありません。
本書では、片づけの手順や収納方法といった「テクニック」と、片づける強い意志「マインド」の両方を学び、最短で理想の暮らしを手に入れる方法を教えてくれます。
リバウンドしない片づけをわかりやすいマンガでマスターしたい人は、ぜひ読んでみてください。
もくじの紹介
Amazonから『たった1つの場所を片づければ一生散らからない』のもくじを引用します。
- 概要 たった1つの場所から片づければ、一生散らからない
絶対リバウンドしない石阪メソッド《テクニック編》
絶対リバウンドしない石阪メソッド《マインド編》 - Case 1 森山家の場合──間取りに不満がある家01
解説01 考える時間と行動する時間を分ける
解説02 片づけ前に収納グッズは買わない
解説03 7割収納はなぜリバウンドしないのか? - Case 1 森山家の場合──間取りに不満がある家02
解説01 1日15分のリセットで綺麗をキープ
解説02 災害に備える安全な家は7割収納でつくる - Case 2 大村家の場合──モノが層をなして散らかっている家01
解説 片づけの総仕上げ、ホームファイリングの作成 - Case 2 大村家の場合──モノが層をなして散らかっている家02
解説 簡単! 石阪式家計術