知的家事プロデューサーの本間朝子さんの『「ざんねんな片づけ」から抜け出す本』は、家じゅうの「ざんねん」を「スッキリ」に変えるコツをまとめた本です。
置きっぱなし、脱ぎっぱなし、積みっぱなしがなくなり、「ごちゃごちゃ」「イライラ」「生活感」を解消できるので、かけた時間とエネルギー以上の「スッキリ感」が手に入ります。
【要約】「ざんねんな片づけ」から抜け出す本
片づけを始めてみたものの、「あまりスッキリしない」「かえって使いづらくなった」ということはありませんか? 片づかなかった部屋もざんねんですが、片づけられなかった”自分”にまでダメだししてしまうのはざんねんなことです。
この本は、「ざんねん」なことが起こる理由を解説し、どうしたら「ざんねん」にならないかを具体的に教えてくれます。本書で取り上げる「ざんねん」なことは、たとえば以下のようなものです。
- クローゼットがぎゅうぎゅうで、服がかけられない、取り出せない
- 「一時置き場」のつもりが「永久置き場」になってしまっている
- テーブルの上のものをどかさないと食事ができない
- 「いつか使うかもしれない」ものがスペースを圧迫している
- 「ときどき使うもの」が使いたいときに限って行方不明
- 「見せる収納」がごちゃごちゃして見せられない
身に覚えのある人もいるのではないでしょうか? これらは本書で紹介する「ちょっとしたコツ」で解決できます。「コツ」は難しくなく、真似しやすいものばかり。きっと試してみたくなります。
ものにも忙しさにも振り回されない方法で、もっと使いやすい部屋を手に入れたい人におすすめです。
カジコレ編集部が高く評価したノウハウはコレ!
調味料をトレーにまとめておく
食事のたびに、調味料を探して冷蔵庫と食卓を行ったり来たりしていませんか。(中略)こんな「ざんねん」な状態を食事のたびに繰り返していては、イライラしてしまいます。
バラバラになりがちな調味料をまとめるのにおすすめなのは、すべてトレーに載せておき、トレーごと冷蔵庫から出し入れする、という方法です。
『「ざんねんな片づけ」から抜け出す本』p.25より引用
洋食派なら「バター、ジャム、カップヨーグルト、ドレッシング」など、和食派なら「納豆、佃煮、漬けもの、ふりかけ」などがトレイにまとまっていれば、ワンアクションで朝食の準備が整います。
「捨てられない服」を減らす
クローゼットがぎゅうぎゅうでも、「服はあるのに着るものがない」と思ったことが、誰でも一度はあるのではないでしょうか。
いくら服が多くても、コーディネートにいつも悩んでいたり、自信を持って出かけられる服がなければ、「ざんねん」な気持ちになってしまいます。(中略)
服は、
- 色あせ、生地の劣化、汚れなどがあるもの
- 流行から外れているもの
- 3年以上着ていないもの
は手放したほうがよいでしょう。
『「ざんねんな片づけ」から抜け出す本』p.81~82より引用
本書には、服はクローゼットにため込まず、どんどん着て、循環させていくことが大切と書かれています。
服を捨てる踏ん切りがつかないときは、実際に「着てみる」とよいでしょう。「まだ着られる」「いつか着るかも」という服も、年齢を重ねて似合わなくなってきていることを実感すれば、手放せます。
また、服を買う際にはコーディネートに悩まなくてよいよう、自分の「定番」を持つのもおすすめです。
先に収納グッズを買わない
収納グッズを買ってきたら、それだけで満足してしまって、せっかく買ってきたカゴやケースは使わないまま、部屋の片すみにいつまでも積んである……。
「理想の部屋」を思い描いた分だけ「ざんねん」な気持ちは増してしまいます。
このように買った時点で満足してしまうのは、収納グッズを購入した時点で、「これをどう使うか」という「その先」が見えていないからかもしれません。
『「ざんねんな片づけ」から抜け出す本』p.111より引用
多くの整理収納アドバイザーが「家の整理をしたときに一番多く捨てるのは収納グッズである」と言っています。せっかく家を整えようと思って買ったのに「ざんねん」です。
整理収納のプロセスは複雑なので、「収納力抜群の棚」を買ったところで、実際にはなかなかきれいになりません。それどころか、収納スペースが増えたことで、よりものをため込んでしまう場合も……。
だからこそ、先に収納グッズを買ってはいけないのです。現状、ものがあふれていてどうしたらよいかわからない人は、まずは以下の「整理収納レッスン」を読んでみてください。
整理収納は順番が大切です。順番を間違えず、レッスンに従って進めれば、必ず片づけられますよ。
収納スペースにも気持ちにも余裕が生まれる
「掃除」「片づけ」をする気があるのに、やってもやっても思うようにいかず、報われない……。本書を読めば、そんな「ざんねん」な状態を解決できます。
「せっかく片づけたのに、すぐにまた元通り」
「使いたいときに使いたいものが見つからない」
「収納がパンパンで入りきらない、取り出せない」
そんな人は、本書の「コツ」を取り入れてみてください。片づけられない人の気持ちによりそってくれる内容なので、どうすればよいかがよくわかり、収納スペースにも気持ちにも余裕が生まれるはずです。
もくじの紹介
『「ざんねんな片づけ」から抜け出す本』から目次を引用します。
- 1章 「使いにくくて」ざんねん 「なんで使うたびにイライラ?」
- 2章 「ものが多くて」ざんねん 「こんなに捨てたのに、なんで減らないの?」
- 3章 「心が折れて」ざんねん 「私のやる気と時間を返して!」
- 4章 「しまう場所」がざんねん 「この『置き場所』、なんとかならない?
- 5章 「見た目」がざんねん 「もっと『ステキ』になるはずだったのに……」
文庫なので価格も手頃ですし、カバンに入れておけばスキマ時間で読み進められますよ。