カビ、もう生えてしまいましたか(^_^;)? できることなら生えないようにしたいですよね。
この記事では、通年で湿度が70%弱、梅雨時では80%をこえる沖縄で、カビとなるべく戦わないためにできることを、掃除に詳しい時短家事アドバイザーのあやこがゼロイチで考えて、まとめてみました。
服や靴にカビが発生してから対処するのと、そもそもカビを発生させないのでは作業的にも精神的にも受けるダメージに差があります。この記事では、カビと戦うことなく平穏に過ごすためのアイデアを、思いつく限り紹介します。
カビが生える育つ4条件と、育ちやすい場所
カビが生える育つ4つの条件
カビは、温度・湿度・栄養・酸素の4つの条件がそろうとぐんぐん育ちます。
- カビの餌がある(皮脂や汗・食べかす・ホコリ・死骸など)
- 湿度が60%以上だ(水がある)
- 気温が20度以上だ(5~35℃で生育)
- 酸素がある
カビが発生しやすい場所
カビは、水分やホコリがたまりやすい所や手が届きにくい所に発生しやすいです。衣類をおさめるクローゼットや押し入れにしまうということは「わざわざカビ発生ボックスに入れている」と言えるのかもしれません・・・
- 水回りや収納部、手が届きにくいところ
- 浴室や洗面所などの水回り
- クローゼットや押し入れ、靴箱などの収納部
- エアコン内部
沖縄でカビ対策は避けて通れない
沖縄ではカビ対策は避けて通れない問題です。沖縄気象台によると、那覇の平均気温は23℃前後。湿度は一年を通じて高く、平均湿度は冬場でも70%弱、梅雨の時期には80%以上に達するといいます。
ことごとくカビが育つ4条件にマッチしているので、極端な表現で申し訳ないのですが、カビ培養装置の中にいるようなものと考えて、万全の対策をするくらいがちょうどよさそうです。
カビが発生しづらい環境を作る
できることなら手間のかからない対策のほうがいいですよね
カビが生える・育つ4条件は「カビの餌がある、湿度が60%以上、気温が20度以上、酸素がある」ことです。どれか1つでも無くせばカビは発生しにくく、育ちにくい状況を作れます。
ここからは、衣類・靴・カバンなど身の回りのものをカビから守るために、カビが発生しづらい環境をつくったり、カビが育たない環境に衣類を避難させたりする方法を紹介します。
日常のお洗濯でカビを発生させないためのコツ
ドラム式洗濯乾燥機や乾燥機の導入
私は時短家事アドバイザーとして、洗濯を時短するためにドラム式洗濯乾燥機や衣類乾燥機を利用する「干さない洗濯」を提案しています。これはカビ対策としても有効です。
日常のお洗濯では、おしゃれ着以外の衣類はドラム式洗濯乾燥機で洗って乾かしたり、衣類乾燥気で乾かし、干す作業をやらない。
カビ菌や生乾き臭の原因菌は「乾燥している場所」では育ちません。乾燥機を駆使するだけでカビが生えにくい環境になります。おまけに、他にも良いことがたくさん起こります。
- 干す作業をやめることができるので家事が激減する
- カビの成長や梅雨時のニオイを防げる
- タオルがふかふかになる
- 天気の心配をする必要がなくなる
- 翌日必要な衣類が余裕で乾いてくれる
- 洗濯作業が5〜10分でおわる
乾燥機はすぐに衣類が乾くため、予備の下着やタオルを減らすこともできます。収納場所に余裕ができるので部屋のオシャレ度も上がります。
毎日乾燥コースを利用していれば、洗濯槽の内部にカビが生える確率も劇的に下がります。いろいろメリットが多いので、これから洗濯機を買う場合はドラム式洗濯乾燥機を候補に入れてみてください。
カビや臭いを発生させない洗濯のコツ
洗濯物の洗い方でもカビ対策ができます。温水機能のある洗濯機なら温水モードにして、過炭酸ナトリウム(オキシクリーン)をスプーン1杯入れて洗うと、カビやニオイ菌を減少させることができます。皮脂や汗もよく落ちるので気持ちがいいですよ。
温水モードが無い場合は、浴槽・洗面台・バケツなどに40〜50℃のお湯をためて過炭酸ナトリウムを2〜5杯くらい入れます。洗濯物を60分くらい漬け置きするとお湯がどす黒くにごります。漬け置き後に通常の洗濯をすると汚れがしっかりと落ちます。
あとは除湿機やエアコンを駆使して素早く乾かします。雑菌が爆発的に増え始める5時間以内に乾かしきるのがコツです。
洗濯槽を定期的に洗浄する
洗濯槽のお手入れをしばらくしていない場合は内部がカビだらけの可能性があり、カビや臭いの原因になっていることがあります。汚れていそうなら洗濯槽用の塩素系の洗剤で洗うのがおすすめです。洗濯槽専用のカビキラーなど塩素系の洗剤が効き目が高いです。
浄化槽の場合はご自宅の浄化槽の取り扱い説明書に従って微生物の健康を守れる方法で行ってください。調べたところ過炭酸ナトリウムでの洗浄は浄化槽に使える可能性が高いです。
沖縄なら、槽洗浄は月に1回以上行うのがおすすめです。カビが生えてしまう前に洗浄をする習慣をつけると良いでしょう。
アルコールフリーの消毒スプレーで除菌
オシャレ系のワンピースなど、すぐに洗えない衣類には、アルコールフリーの除菌スプレーを吹き付ける手もあります。スプレーによっては香料などの原材料がカビの餌になってしまうものもあるので、どのスプレーでも良いとは思っていません。
以下、衣類に使えて人体に優しいスプレーを2つピックアップしました。このスプレーはクローゼットや床のお掃除にも使えます。
除菌消臭剤A2Care
除菌・消臭スプレー fafraボタニカル
衣替えでやっておきたいカビ対策
保管の前の「しまい洗い」でカビの餌を取り除く
衣替えのときは、カビの餌である皮脂汚れ・汗汚れを洗濯できっちり落とし、しっかりと乾かしてから収納しましょう。洗濯のやり方は先述の「日常のお洗濯でカビを発生させないためのコツ」と同じです。
洗濯後は乾燥機や除湿機を使ってきっちり乾燥させてください。カビの餌を根こそぎ取り除く気持ちで頑張りましょう。自宅にドラム式洗濯乾燥機や乾燥機がない場合は、コインランドリーで一気に洗うのもおすすめです。
カビの生育条件を「圧縮袋」で取り除く
家で保管するものについては、カビの生育条件を根こそぎ断てる「圧縮」がおすすめです。圧縮パックに保存すると、カビが育つ要素である「湿気・カビ菌・酸素」とのふれあいを絶つことができます。かさばるウールは圧縮袋を使うと平たくなるので収納スペースに余裕ができ、収納庫内の風通しもよくなります。
吊るせる圧縮袋
吊るせる圧縮袋を利用すると型崩れを防げますし、吊るしたまま保管ができます。
楽天で人気の圧縮袋
小さく圧縮するのにおすすめのタイプです。
脱酸素剤
圧縮袋の中に脱酸素剤を入れるとカビがさらに育ちにくくなります。
自宅で洗えないものは宅配クリーニング
ジャケットやジャンパーなどの汗やホコリをまとった上着は、夏の沖縄に置いておくだけでカビる可能性があります。そのような冬物は保管付きクリーニングサービスに預けると安心です。どうせクリーニングに出すなら、依頼先をネットで頼める宅配クリーニングに変えてみてください。
宅配クリーニングのメリット
- カビを防げる
- クリーニングの手間が減る
- 衣類を良い状態で保管できる
- クローゼットがスカスカになりスッキリする
- 収納に余裕ができるのでカビにくい
- クリーニング店に持ち込む手間がない
リネット保管の「プレミアムクロークプラン」なら1着あたり1,300円以下で大物衣類も頼めます。路面のクリーニング店に持ち込むより安くつくことも多いので節約にもつながります。
リネット保管プレミアムクローク(沖縄からの発送の場合)
私は内地の宅配クリーニングサービスを70個くらい研究・利用してきました。その中で使いやすさ、品質、おしゃれさ、料金面の総合力で最もおすすめするのはリネット保管です。特に嬉しいのが送料です。他社では沖縄は別途追加送料がかかる場合が多いのですが、リネット保管は沖縄と内地の送料は同じです。
- 5着:8,580円(税込・送料込み)
- 10着:12,980円(税込・送料込み)
- 15着:19,360円(税込・送料込み)
洗う必要がないもの・革製品の保管はレンタルボックス
サマリーポケット
洗う必要がないものをカビから守りたい場合や、圧縮袋にいれるのが面倒な時はサマリーポケットがおすすめです。箱に入れて送るだけで、常に湿度60%以下で保管してくれます。
1箱から預け入れOKで、月額330円〜695円/個。取り出すときにはこの大きさによって送料が必要です。なんとこちらも全国どこでも送料が一律です。そのうえ衣類の保管オプションも充実しています。
無酸素保管オプション
荷物を「無酸素状態(酸素濃度0.1%以下を達成)」で保管するサービスです。まず酸素を抜いてから、シワ防止のために窒素を注入して袋をふくらませます。革製製品・フォーマルウェア・着物など自宅での保管が難しいものに向いています。これなら、カビ、虫食い、黄ばみなどの劣化から衣類をほぼ完璧に守ってくれます。
シワを防ぐ「おしゃれ着保管」
預けた衣類をボックス内の保管からハンガーでの保管に変更できるオプションです。型崩れが気になるコートやシワが気になるワンピース、スーツにおすすめです。おしゃれ着保管は1ヶ月あたり 82円/点、無酸素おしゃれ着保管は1ヶ月あたり 192円/点です。
預けた衣類をクリーニング
シャツやスーツはもちろん、ダウンやコート、セーターのような冬服を一律価格でクリーニングできます。「預けたものの中からコートだけをクリーニングしたい」などが叶います。洗浄は大手クリーニング会社の「ホワイト急便」が対応します。衣類クリーニングのスタンダードコースは990円/点、プレミアムコースは1,276円/点です。
布団のカビ対策と収納方法
衣替えでしまう布団は、洗えるものは丸洗いして布団乾燥機で乾燥するとカビの餌を除去できます。自宅で洗えない冬物の布団はよく乾燥させてから布団圧縮袋で密封しておくといいでしょう。
洗えない布団をどうしても洗いたい場合は、布団クリーニングに依頼すると洗えます。おすすめはふとんリネットです。
これから布団を買う場合は掛け布団は洗濯機で丸洗いできるもの、敷布団は干さなくてOKの樹脂系のマットがおすすめです。樹脂系の敷布団は水洗いもできます。カビが育ちにくく、おねしょなどでも水で洗い流せるのでいつも清潔に保てます。
通気性の良い構造なので夏場の夜を涼しくしてくれる点もメリットです。
敷きっぱなしが希望の場合は、2つ折りにできるすのこをしいて、その上に布団を乗せておくと通気性を保ててカビにくい状態を作れます。押入れなどに保管する場所にもすのこを敷いて通気性をあげるとカビのリスクが下がります。
衣類や革製品が既にカビていたらどうする?
自分で洗う場合
自分で洗う場合は、色柄ものなら40〜50℃のお湯と過炭酸ナトリウムでカビた部分を洗い、視認できるカビを完全に落としてから洗濯機で洗います。白色の衣類は衣類用のハイターでもOKです。
大切な衣類は宅配クリーニングのシミ抜きへ
先ほど紹介したリネット保管では多少のカビは無料シミ抜きの対象として、カビ部分のシミ抜きとクリーニングをしてくれます。大切な衣類はプロに任せると安心です。
ただし、カビにより生地が変色・変質している場合など、シミや衣類の状態によっては完全に落とせない場合があります。また、とてもひどいカビが付着している衣類は取扱除外品です。その点を理解した上で依頼してください。
革製のカバンや靴がカビてしまったら?
自分で洗う場合
「革るん」など皮革製品専用の洗剤で丸洗いできます。アルコールフリーのスプレーで拭き取りをするなどの方法もあります。
プロに任せるなら
皮革製品専用のクリーニングサービスを利用すると安心です。お値段ははりますがピカピカになります。高級ブランドなどの品物なら迷わず専門の革製品のクリーニングを利用してみてください。
収納エリアのお掃除方法は?
収納エリアのお掃除は、カビの餌であるホコリや皮脂汚れをアルコールやアルコールフリーの除菌スプレーで拭き取るとよいでしょう。その後、扉があれば全開にして、扇風機やサーキュレーターを当てて内部を乾かします。
木炭や除湿アイテムをおく
押入れ・クローゼット・靴箱内には除湿機能がある木炭を置いておくとカビを予防できます。効果が薄れてきたら木炭は天日干しするだけで再び利用できます。
部屋の隅・ベッドの下・クローゼット・靴箱・トイレなどに置いておくと、湿気を取るのはもちろん、嫌な臭いも緩和できて一石二鳥です。
炭は綿素材の袋など、通気性のいい袋に詰めて活用します。炭八など最初から袋詰された専用商品も便利です。他にもホームセンターなどで購入できる除湿剤を置いてもいいでしょう。
大量に購入し、あちこちに忍ばせてみてください。
カビにくい収納コーナーにするための工夫
収納コーナーをカビにくいようにするには、できるだけ吊るし収納やワゴン収納を取り入れて、引き出しなどしまい込む収納方法を避けるとより湿気がたまりにくいです。
吊るすものはキャスター付きのハンガーラックが便利です。小物はワゴンやラックなどにおさめると、風通しがよく取り出しやすい状態になります。
他にも、整理整頓で物の量を減らして収納場所に余裕を出すとさらにカビにくくできます。換気扇・エアコン・サーキュレーター・扇風機があればつけっぱなしにするのもいい方法です。収納内を低い湿度に保つことができます。
これからクローゼットや収納コーナーを作るなら
これから家を建てたりリフォームをしたり、新居に引っ越したりする場合は、扉を閉めるタイプのクローゼットを作らないのがおすすめです。扉を閉めるとどうしても湿気が内部にこもり、カビが生えやすくなりますが、開けっ放しのような空間なら何もしなくても通気性を保てます。
保管部屋にも換気扇やエアコンを設置して、掃除がしやすいよう天井吊りタイプのバーを設置して衣類を保管すると良いでしょう。
保管専用の場所を家の中に設けると、リビングなどくつろぐための空間と切り分けられるので、スッキリと片づいた家に暮らせるようにもなります。カビと無縁の、快適に住める家を目指してみてください。
エアコン、換気扇、除湿機、カライエ
マシンに頼る方法は、維持費はかかりますが最も手間がすくないので検討の価値があります。
エアコンは言わずもがなでしょう。最も維持費が安いのは換気扇のつけっぱなしなので、除湿したい空間に取付可能なら検討したいところです。除湿機は水を捨てる手間がかかりますが、コンパクトで即効で除湿してくれるので部屋干しエリアや脱衣所にぜひ。
また、水を捨てる必要がない除湿専用マシンにダイキンのカライエがあります。湿度が60%を超えると運転し、
下回ると停止する自動制御があります。維持費はエアコンより安いので経済的かつ手間なしです。
エアコンクリーニングもしておきたい
エアコン内部がカビているとカビの胞子を部屋中に撒き散らすことになります。日常では、エアコンの内部クリーン機能(電源を切ったあとに自動的に送風を行い内部を乾かす機能)使ってカビにくい運転を心がけましょう。
すでに内部がカビている場合はプロにエアコンクリーニングを頼むとすごく良いです。
エアコンの中は菌が繁殖しやすいです。もし掃除をせずに2〜3年も放置しているなら汚れが蓄積していることと思うので、プロにエアコンクリーニングを依頼してみてください。
うちもそうでしたが、どす黒い水がエアコン内部からドバドバと出てくる可能性が高いです。
おすすめはおそうじ革命とカジタクです。おそうじ革命は安価な点が嬉しいお店です。カジタクはイオングループの安心感が売りです。どちらもエアコンの内部を細かく洗ってくれるので安心してお任せできます。
沖縄でカビから衣類や布団を守る方法まとめ
この記事では色々な衣類のカビ対策を紹介しました。
- カビが育つ条件を知り、発生の原因を断つ
- エアコン・換気扇などで収納場所を除湿する
- 汚れ落ちが良い方法で日々洗濯をする
- ドラム式洗濯乾燥機や乾燥機で衣類をすぐに乾かす
- 大切な衣類は宅配クリーニングに預け、家に置かない
- 収納エリアをこまめに掃除をしてカビに餌を与えない
- 通気性の良い収納場所になるよう工夫する
- プロにエアコンクリーニングを依頼する
なかでも1番効果が高く、ほぼ放ったらかしでもカビと無縁でいられる施策は、カビ対策を考えた上で整理収納(本気の片づけ)を行い、そのうえで「カビにくい収納エリア」を作ること。
私は整理収納アドバイザーでもあり、内地では掃除をラクにするために「家事をラクにするための片づけ」「浮かせる収納」「ちゃんと乾く物干しエリア」をつくるためのお手伝いをしています。
どの施策も「カビが生えにくくなる対策」とほとんど同じなので「カビにくい収納エリアを施工したい」場合はお問い合わせフォームからご連絡ください。
この記事で、あなたが少しでも快適でカビとの戦いから開放された日々を送れることを願っています!