エアコンの背抜き完全分解クリーニング(エアコンのオーバーホール洗浄)をご存知ですか?
「エアコンの内部の奥深くまで、ほぼ完璧に洗う方法」です。9割の業者が採用している一般的な掃除方法とかかなり異なります。
背抜きでは、背面ボディーをふくめすべての部品を取り外して徹底洗浄します。アルミフィン(熱交換器)は宙吊りにして前面と背面から高圧洗浄(背打ち)をするので、通常の方法では残りがちなフィン内部奥の汚れもしっかりと落とせます。
一般的なエアコンクリーニング(9割の業者が採用している方法。外装パネル、フィルター、ルーバー&フラップを取外し、吹き出し口から内部を高圧洗浄する)とはかなり違います。
私は昔からエアコンクリーニングをちょこちょこ頼んでいるのですが、今回、初めて背抜き完全分解クリーニングを体験しました。
控えめにいって最高だったので、その様子を紹介します。
背抜き完全分解エアコンクリーニングとは?
エアコンクリーニングと分解レベル
エアコンクリーニングは、分解する部品が多いほど清掃できる範囲が広がるので、よりキレイに仕上がります。カジコレでは分かりやすくお伝えするために、分解レベルを1〜5に設定して紹介しています。
単にエアコンクリーニングと言うと、下記の図で「分解レベル1」の方法で洗うことを指します。約9割の施工がこの方法で行われています。
背抜き完全分解クリーニングとは?
今回、体験したのは上記の図の「分解レベル4」の方法です。
壁にアルミフィンだけを残し(宙吊りにする)、内部の部品と背面ボディーをすべて取り外します。部品やアルミフィンは、塩素系やアルカリ系の洗剤、高圧洗浄機などを使い、内部の奥まで徹底的に洗浄します。
背抜きを体験。いざレビュー!
今回、背抜き完全分解エアコンクリーニングを依頼したのはハウスクリーニングサービス「IRIE」店長の定光さんです。年間施工件数700件という凄い経験値を持つ方で、くらしのマーケットで出会いました。
背抜き完全分解の分解方法
背抜き完全分解エアコンクリーニングの分解ではすべての部品を取り外します。最初はカバーを取り外します。
次々と内部の部品を取り出していきます。
背面ボディー(背面板とドレンパン2つが一体になった部品)も取り外します。背面をトルので、背抜きという名前がついたそうです。これは、エアコンの構造がよくわかっている方にしかできないスゴ技です。
うちのエアコンはダイキン製品なので、背面ボディーと背面ドレンパン(いずれも部品名)が一体になっています。これを抜き取り、壁にはむき出しのアルミフィンだけが残りました。
背面ボディーはメーカーにより構造が違います。背面側のドレンパン(結露水をうける皿みたいな部品)がボディーと一体型のものと、取り外せるものがあります。一体型の方が施工が難しいです。
そのため機種により値段が違います。背面ボディーとドレンパン一体型の方が値段設定が高いお店が多いです。
ちなみに、一体となっているメーカーはダイキン、東芝、富士通、日立です。
ビフォー(エアコン内部の汚れ)
私が依頼を決めたきっかけは、エアコンをつけると感じる嫌なニオイでした。
お盆に内部クリーン機能(冷房終了後に内部を送風で乾かす機能)を使わずに帰省してしまい、湿気でカビが繁殖。そのニオイが吹き出すようになってしまったのです。これを解消したいと思いました。
思った通り、ビフォーの汚れはすごかったです!購入から4年、リビングとキッチンを1台で冷やしてきたダイキン製のエアコンです。
背抜き完全分解の洗浄方法
洗い方も一般的な方法とは全く違いました。
洗剤は、塩素系とアルカリ系の洗剤を両方使います。カビにはやはり塩素が効きます!
道具は、高圧洗浄とハケなどで、細かい部品を丁寧に洗ってくれました。
アルミフィンは事前にアルカリ洗剤で汚れを浮かせたあと、宙吊りのまま前面と背面から高圧洗浄(背打ち)を行います。
アルミフィンから流れ出した汚れがバケツにたまります。4年間の汚れはなかなかのもので、どす黒い色の水が出てきました。この黒い空気はもうすいたくありません(汗)
取り外した部品はベランダやお風呂場などで洗います。塩素系やアルカリ性の洗剤を使い、カビ・油煙・ホコリを洗い流します。
今回クリーニングをお願いしたIRIE店長の定光さんによると、ハケは細かな部品の汚れ落としに最適だそうです。
最後は流水で洗剤と汚れをきっちり洗い流します。
アフター(エアコン内部の仕上がり)
ここからは洗浄後の部品たちを紹介します。一言でいうと、新品と同じくらいの清潔さに戻ったと思います!
まずは円柱形で通常のクリーニングでは内部を洗いにくいと言われている送風ファンです。いかがでしょうか。塩素系の洗剤とハケでピカピカになりました。
続いては、背面ボディーと、それと一体化しているドレンパン(結露水を受ける皿のような部分で、中敷きのクッションつき)です。塩素系の洗剤がクッション内部のカビも除去してくれました。これは絶対に普通のエアコンクリーニングではできません。
仕上げの組み立て
完全にバラバラにした部品を、再び取り付けます。組み立て後は暖房運転を2時間以上行い内部を完璧に乾かします。これですべての作業が終了です。
背抜き完全分解の所要時間
背抜き完全分解エアコンクリーニングの所要時間の目安は、1台2〜4時間です。今回お願いしたIRIEさんの場合は2時間半くらいでした。
1台2〜4時間
背抜き完全分解の料金相場
背抜き完全分解エアコンクリーニングの料金相場は、お掃除機能なしのエアコンなら20,000~25,000円、お掃除機能ありのエアコンは25,000~33,000円くらいです。
- お掃除機能なしのエアコンなら20,000~25,000円
- お掃除機能ありのエアコンは25,000~33,000円
今回お願いしたのはダイキンのお掃除機能なしを2台でした。
- お掃除機能なしエアコン 1台23,000円✕2台
- 駐車料1,800円
合計:¥47,800(税込)
値段は一般的なエアコンクリーニングの2倍くらいしますが、いちど背抜き完全分解を体験したらもう一般的なクリーニングには戻れないくらいのインパクトがありました。
エアコンクリーニングの頻度
IRIE、店長の定光さんに、次はいつ頃クリーニングを頼むと良さそうかを聞いてみました。
使い方にもよりますが、リビング+キッチンの使用頻度高めのエアコンで2〜3年後とのこと。この頻度で良いなら、次も背抜き完全分解をチョイスしたいと思いました。
背抜き完全分解のメリット・デメリット
背抜き完全分解エアコンクリーニングを体験してみて、私が感じたメリットとデメリットは以下のとおりです。値段は一般の方法よりも高めですが、お値段以上の価値があると思いました。
- カビ・油煙・ホコリをほぼ完璧に落とせる
- エアコンの嫌なニオイをほぼ解消できる
- 清潔な風を部屋に送れるようになる
- 健康にいい
- 冷暖房効率が上がる
- 電気代が節約できる
- 腕が特に良い方が来てくれる
- 内部の奥やボディー背面までキレイと思うと気分がいい
- 値段が一般の方法よりも高い
- 作業時間がやや長い
おわりに
仕上がりには感動しました!冷房を終了した時期に依頼(2024年11/1)したのですが、その後、暖房をつけても全くカビの匂いがしません。
これからは清浄な空気と一緒に過ごせそうです。IRIE、店長の定光さんありがとうございました!
最後に、お住まいの地域で利用できる背抜き完全分解エアコンクリーニングの業者さんが分かる記事を作成しました。もし、以下のような状況でお困りならぜひチェックしてみてください。
- エアコンから嫌なニオイがする
- 吹き出し校から中を覗くとカビが見える
- 長年エアコンのお掃除をしていない
- エアコンをつけると咳がでる
- 喘息もちだ
- 小さな子どもがいる
ハウスクリーニングサービス「IRIE」の定光さんの腕前が確かなだけでなく、ステキな対応をしてくださいました。公式サイト・公式LINEからの方がお安いので、お問い合わせしてみてください。
実際の洗浄の様子をリール動画でも紹介しています。ぜひご覧ください!
#エアコンクリーニング #オーバーホール #完全分解洗浄 #背抜き
前のページに戻る